武蔵野日和下駄

10歳から続く乱読人生、年季の入った活字中毒、頭の記録メディアがダウン寸前、記憶のダイエット装置

健康

 《イタリアの反喫煙法見聞》

今回の南イタリア旅行でおどろいたことの一つに、ついに踏み切った反喫煙法の施行がある。02年のWHOの喫煙規制枠組み条例を受けてその年の12月に、反喫煙法が成立、05年の1月から施行に移されたもの。幸いにも同じツアーのメンバーにひとりも愛煙家が…

 インフルエンザ特効薬(中外製薬)タミフルの副作用と売り上げ高の推移に思うこと

先月24日の朝日新聞の記事で、1〜3月の病院向けタミフルの売り上げが、前年同期の99億円から49億円に半減したと報道されていたことを思い出した。服用した患者の異常行動の報道が影響したという。チト古いネタだが、気になるのであえて取り上げて見…

 『成人病の真実』近藤誠著(発行文芸春秋)

この国の医療のあり方に対する遠慮会釈のない検証と告発の書。多項目にわたる検討の性質上、当たり前のことだが本書のデーターは、自らの実験データに基づくものではない。既発表の医学論文をつぶさに検討して、著者なりに論理的に到達した結論だということ…

 『糖尿列島「10人に1人の病」の黙示録』鴨志田恵一著(角川文庫)

私の周りで糖尿病を患っているという話を最近耳にするケースが増えてきた。ここ10年ほどの間に糖尿病が原因の一つと思われる死亡者もいる。雑談の折に糖尿病が話題になると話が盛り上がり、間接的に知り合いの知り合いともなると患者数はどんどん増える。…

 「縦並び社会・格差の現場から」「「無保険者」30万世帯以上」(毎日新聞)

まず<資格証明書>という言葉は、私にとって耳慣れない言葉、意味は 国民健康保険被保険者資格証明書の略。原則として、納付能力があるのに国保料を1年以上滞納した被保険者に、保険証の返還又は期限切れと同時に区市町村が交付する。被保険者としての「資…

 『読むだけで絶対やめられる禁煙セラピー』アレン・カー著,坂本章子訳(ムックセレクト)

アマゾンで禁煙本を検索するといつもトップに出てくるのと、可なりの確率で禁煙に成功するらしいと言う評判から、久しぶりに禁煙本を手に取った。私もかつては一日二箱以上もハイライトというタバコを吸っていたチェインスモーカーだった。禁煙して15年以…

 散歩(ウォーキング)の健康影響について。(写真は、散歩の際、足元で咲いていたニラの花、ニラの香りを撒き散らして咲いています)

先日通勤電車の帰りに、数年ぶりにかつての同僚と再会、しばらく話が弾んだ。その時、健康管理が話題となり、歩くことの効用に話が及んだ。91歳の同居のおばあちゃんの面白い話を聞いた。半年ほど前のことだが、室内で転んでその時の打ち身のせいか、体調を…

この国の教育では、医学と薬学についての基礎的な国民レベルでの一般教養は、小中高段階の教育課程からほぼ完全に排除されている。健康教育の重要な柱となる内容だと思うが、生物で身体の仕組みは学習するが、医学的なアプローチも薬学的なアプローチも考慮の枠外になっているのが現状。こんなことでいいのかとずっと思ってきたこと。

医療は医師と言う専門家に、投薬は医師の処方箋と薬剤師の処方に排他的独占的に支配され、一般人は医療と投薬の対象者、言い換えれば患者の位置におしとどめられているのが実情。外国の事例は知らないが、医学情報から完全に疎外された結果が、医療過誤が発…

  子どもに対する紫外線の健康影響をテーマにしたおそらく唯一の啓蒙書 ふんだんにイラストを使った分かりやすい問題提起の書、子育て中の方と教育関係者に

台風7号が北の海で消滅し、この国は台風一過の言葉どおり、降り注ぐ強烈な太陽光線にあぶられ、気温が急上昇、各地で真夏日にあえいだ。ところで、この国の小中学校には、水泳用のプールが標準装備されているので恐らく今日など、全国の小中学校で水泳教室…

 『船瀬俊介の民間茶薬効事典』船瀬俊介著 (農文協健康双書) 効くか効かないかよく分からないがライフスタイルを見直すきっかけ作りになるかもしれない

今からかれこれ8年ほど前になるが、公私共に非常に多忙だった時に、疲労とストレスが蓄積していたのか、突然に腹部の激痛にみまわれ、救急車で運ばれたことがあった。診断名は胆石症、医師の話では、人間が体験する激痛の中でも、陣痛の上に位置するほどの強…

 私の周りには、知り合いを医療ミスで亡くしたのではないか、という疑いを持つ人が何人もいる。数時間前まであんなに元気だったのに、何故突然、掛替えのない大事なあの人が帰らぬ人になってしまったのか、納得できないまま疑惑を追及する手立てもなく、己の無力感を噛み締めている人がいる。有名病院の医療ミスが報道されるたびに、これは氷山の一角、実際にはもっともっと被害者がいるという思いが胸を過ぎる。(写真は道端で見つけたシロツメクサ)

この国の保険制度、医療制度、そして医師ひとりひとりのあり方を含め多くの問題が指摘されているが、問題解決の一つの出発点となるのが、患者の権利保障の視点だと思う。病気と言う強く振舞えない立場におかれ患者は、医師に対しては知識量として無に近い弱…

 受動喫煙症の診断基準(写真はタイで売れれているマイルドセブンライトのパッケージ、タバコの自動販売機のポスターにしたいですね。あるサイトからの引用)

昨年の5月に施行された健康増進法の25条は受動喫煙を防止する条項だった。「学校、体育館、病院、劇場、観覧場、集会場、展示場、百貨店、事務所、官公庁施設、飲食店その他の多数の者が利用する施設を管理する者は、これらを利用する者について、受動喫…

 (写真は日当たりのいい道端で咲いていたヒルガオ、よく見るとけっこう可憐で美しい花、実を結ばず地下茎でふえるとすると、花は何のために咲くのだろう)

午前中はまあまあの天気だったので朝の散歩はいつもどおり、シューベルトの弦楽四重奏を聴きながら早足で歩いてゆく。手入れの良い庭の脇を通るのは、通行人にとっても気持ちが良いものだ。1軒が良く手入れをしていると、お隣さんにも伝染するのか、きれい…

 健やかに生きて安らかに逝くために「自分で選ぶ終末期医療」リヴィング・ウィルのすすめ大野竜三(朝日選書)

幸いなことに現時点では私は病人ではない。人並みには健康なつもりでいる。フルタイムで働いているので職場では定期健康診断があるが、考えがあって20年ほど受診していない。胸部エックス線撮影だけは義務制なのでを受けている。QOLを維持できている時間が…