武蔵野日和下駄

10歳から続く乱読人生、年季の入った活字中毒、頭の記録メディアがダウン寸前、記憶のダイエット装置

福島第1原発で起きていることを正しく理解するために(10)


なかなか先が見えてこない福島原発事故収束の見通しが、17日に東電から収束に向けた暫定の工程表が発表されたことにより、やっと少し明らかになってきた。混乱していた東電にもこの工程表を出せるだけの落ち着きが戻ってきたと言うことだろう。核燃料を冷却するために、さらに大量の水と資材が投入されることと、長い時間がかかることは分かった。事故現場の高濃度放射能汚染が工事を妨げているようだが、困難な作業を遂行する過程で、作業員の被曝事故が発生しないことを祈るしかない。
以下のURLに発表資料があるので参考にしてほしい。
《東電の福島原発収束工程表pdf》
http://shachoublog.net/wp-content/themes/original1/images/sozai/kouteihyou.pdf
さて、これまでも報告してきたが、国を挙げての原発推進の動きに抗して、原発のリスクを押しつけられている現地と僅かな研究機関に、少数ながら原発に反対する運動と知性があることを知り、何もしてこなかった我が身が恥ずかしい。
今回は、その後の原発関連情報調べで見つかった情報源を2つ紹介したい。
原子力安全研究グループ
京都大学原子炉実験所に所属するメンバーによって運営されているサイト、今中哲二さんや小出裕章さんが構成員、膨大な原子力関係のデータが閲覧できる原発情報の宝庫のようなサイトである。
このサイトの目的が「原子力災害、放射能汚染など、原子力利用にともなうリスクを明らかにする研究を行い、その成果を広く公表することによって、原子力利用の是非を考えるための材料を社会に提供する。」となっている。特にチェルノブイリ原発事故関連のデータには目を瞠る。
http://www.rri.kyoto-u.ac.jp/NSRG/
・化学物質問題市民研究会
膨大な種類にふえた科学物質による環境汚染防止を目的とする市民による研究グループのサイト、《大震災と原発の問題》に登録されている情報がいい。項目ごとに分かりやすく整理されており、欲しい情報を見つけやすいように工夫してある。
http://www.ne.jp/asahi/kagaku/pico/nuclear/nuclear_master.html