武蔵野日和下駄

10歳から続く乱読人生、年季の入った活字中毒、頭の記録メディアがダウン寸前、記憶のダイエット装置

 【電力自立】ロビンソンの夢(1)

《ミニ太陽光発電システム工作》

 先日、仲間と一緒にやっている環境団体の企画で、「「ミニ・ソーラーシステム・ワークショップと地域自立エネルギーへの取り組み」のお話」という集会があり、そのワークショップに参加して、ミニ・ソーラーシステムを工作した。講師として来てくれた藤野電力のスタッフから、地域における電力自給への夢のあるお話を聞きながら、簡単な太陽光発電システムを組み立てた。
 手先の作業をしながらのワークショップ参加だったので、藤野電力の方々の理念に触発されて、私的にも幾つかのアイディアが湧いてきたので、実践をふくめてその経過を報告してみたい。(右画像は、藤野電力さんのワークショップ風景)
 まず、講師で来てくれた藤野電力というグループのこと。以下のURLに紹介がアップされているので興味のある方はアクセスしてみてほしい。
http://fujinodenryoku.jimdo.com/
 神奈川県相模原市の旧藤野村を拠点として活動している若者達のグループ、去年の3/11をきっかけに、地域分散型エネルギーを目指して活動を始めたと言う。
 現在の活動の4本柱として、(1)お祭りやイベントへの再生可能エネルギーによる電源供給、(2)太陽光発電システム組立てワークショップの開催、(3)地域の施主さん宅へ再生可能エネルギー発電設備の施工、(4)市民発電所の建設、となかなかユニークな活動をしているグループのようだ。
 さて、ワークショップ当日は、工作に申し込みがあったのは私を含めて12名、見学のみの参加が30名ほどの大盛況、お借りした公民館の2部屋分の研修室はほぼ満員状態となった。
 システムを構成する部品はあらかじめ配布してあり、二人に1個ずつ配られた工具を使って、説明を聞きながら順番に組み立てていくだけ。高齢の方や女性の参加者が多かったが、誰一人落ちこぼれることなく、全員順調に完成までこぎ着けることができて、主催者の一人としてもホット一安心。

 <ミニ・ソーラーシステムの構成>
(1)ソーラパネル1枚(中国製の単結晶パネル、50W)
(2)チャージ・コントローラ(過負荷保護、短絡保護、逆電流保護、逆極性保護、落雷保護、不足電圧保護、過充電保護などの機能をもつとネット上にあった)
(3)シガーソケット・USBソケット・キット(12Vの直流を取り出す装置)
(4)インバーター(100Vの交流を取り出す装置)
(5)バッテリー(車に使うような鉛の重い24Ahのもの)
 以上のものをコードに接続端子を取り付けて、次々と接続して出来上がり、全部で42800円也、電力自給の夢の第1ステップとしては決して高くはないと思った。
 ワークショップが終わり、藤野電力の講師の皆さんとの交流会もすんで、自宅にセットを持って帰ってきて、チト困った。家に帰ると、意外にこのシステムは大きい。設置場所も決めていなかったので、丸一日、ベランダに出てみたり簡単な概念図を何度も描いたりして悩んだ末に、近所のショップで買えるものに限定して、以下のようなスタンドを作ることにした。
<我が家のアイディア>
(1)設置場所は、我が家で唯一日の当たる場所であるベランダ、マンションなので管理規則があり、アルミ柵の内側に床置きにする。
(2)スタンドを自作し、75cmアングル2個、60cmアングル2個、45cmアングル4個とアングル用カラーボルトセットを使い、計2522円。(左画像は、ベランダに設置したシステム)
 とりあえず、持ち帰ったシステムを自作スタンドに据えて、ベランダに設置、システムの他の部品は、全部まとめてプラスチックケースに収め、スタンド下の空間に収納した。
 パネルに陽があたると、コントローラーのランプが鮮明に輝き、発電してますよと視覚的に教えてくれる。何だか、夢のある話が始まった気がして、訳もないのに久しぶりに充足感を味わった。
 次からは、ささやかな電力自立のノウハウを追求してゆくつもり、題して<ロビンソンの夢プロジェクト>である。