武蔵野日和下駄

10歳から続く乱読人生、年季の入った活字中毒、頭の記録メディアがダウン寸前、記憶のダイエット装置

 新たな生活空間の構築(82)


《その後の猫事情に異変》

 このところ赤城山荘とその周辺の野生動物たちに奇妙な変化が生じているので記録しておこう。コミュニケーション能力抜群の黒猫サンちゃんが姿を見せなくなったことは、以前に書いた、その前にひどい怪我をしていたことも。その後、もう一匹の無口な黒猫 マルちゃんも顔と尻尾の付け根に大きな怪我をして現れた。今では治癒しているが、危うく尻尾が千切れそうなほどひどい怪我だった。

 もう一匹餌を食べに来ているメス猫のミーちゃんが、前足の先が千切れそうなほどひどい怪我をして現れた。痛々しく三本足で歩いている。野鼠を捕らえるのが上手な猫だけれど、その様子ではしばらく獲物にありつけそうもないほどだった。さいわい、切断はまぬがれたようだが、怪我の跡が今でも痛々しい。(左の画像は、むかって左足の先の黒いところが変形したミーちゃん。下の画像は、黒猫マルちゃん、尻尾の付け根と額の傷跡が今も目立つ。所々に置いてある丸太が野良猫たちの指定席。)

 異変は野良猫たちだけではない。カタクリヤマユリの球根を大好物にしていたイノシシの気配を全く感じなくなった。大胆に日中でも敷地内をトコトコと横切っていたのに、気配すら感じなくなった。何があったのだろうか。

 何の根拠もない話なのだが、もしかすると害獣対策に悩んだ末に誰かが罠を仕掛けたのかも知れないという考えが浮かんだ。実はイノシシに困り果てて、私も罠を仕掛けるという方策を検討したことがある。トラバサミと呼ばれる罠が今でも商品として売られていることも分かった。けれども敷地内であっても、無差別に野生動物を殺傷する可能性があるので、どんなことがあってもこれだけは使うまいと思ってやめたのである。

 先日、浄化槽の点検に来た業者の方から、直ぐ近くの森の道に熊が出たという話も聞いた。鹿も次第に標高の低い所へ降りてきているという。山里で暮らすということは、こういう野生の動物達とどう付き合うか、自分の問題としてリアルに考えることでもある。