武蔵野日和下駄

10歳から続く乱読人生、年季の入った活字中毒、頭の記録メディアがダウン寸前、記憶のダイエット装置

2007-07-01から1ヶ月間の記事一覧

 『プロ野球大事典』 玉木正之著(新潮文庫)1990年3月発行

昨夜、不足してきた日用品を補充しに生協の大型店舗へ買い物に行ったついでに、bookoffに立ち寄った。最近の新聞で、bookoffの経営不振について知ってはいたが、ポイントカードのサービス廃止を告げられ、シュンとなった。全国どこに行っても、大きな町には…

 『おんがくぐーん』音楽の学校4・音楽の劇場4(発行ほるぷ出版)

A面に入っているのは、音響効果を巧みに利用した物語、音を食べる怪獣が町中の音を食べて街の音がなくなってしまうが、消化の悪い音を食べたせいか、あるいは食べた音の組み合わせが良くなかったのか、それとも単なる食べ過ぎのためか、怪獣が腹痛を起こし…

 『聞き書・沖縄の食事 日本の食生活全集47』農山漁村文化協会

急速に失われつつあるこの国の庶民の伝統的な食文化を、都道府県別に聞き書きの形に編纂、全巻47巻にまとめたこのシリーズ、以前はどこの書店でも何冊か見かけたものだが、最近は全く見なくなった。図書館の奥にしまいこまれた形だが、食に幅広い関心を持…

 学力テスト不正発覚に思うこと

共同通信が7月7日に配信したニュースが震源となって、教育の世界に大きな地震を引き起こした。すんなりと全国学力テストが実施に移され、教育に競争原理を導入するなど、なりふりかまわぬ学力向上ブームは、ついに予想通りの不正問題を引き寄せてしまった…

 『ロボット・オペラ』 瀬名秀明編著(発行光文社)

若い知的好奇心旺盛な才能ある人の後についてゆく事ほど楽しいことはない。思いもかけなかった新しい世界が、見る見る広がり、見たこともない地平線の上に立たせてもらえる。この本も、読む人をそんな心境に導いてくれる、素晴らしい力作。 内容については、…

 『詩人の墓』 谷川俊太郎詩・太田大八絵 (発行集英社)

半年前に出たばかりの谷川俊太郎さんの最新詩集、と言うよりも、太田大八さんとの詩の絵本というべきか。ちょっとクレーに似た優しい感じのする水彩主体の抽象画に、四行の詩を配置、全体で詩人の生涯を物語ることになる長編詩。 いつものように分かり易い言…

 インターネットで図書館が便利になったこと

子どもの頃から、本屋や図書館で過ごす時間が好きだった。いろんなジャンルの書架を眺めながら歩き回ると、思いもかけない刺激があって、好奇心の対象が広がることがある。ふと気になって手を伸ばした本が、新たな世界を開いてくれたことが何度もある。書架…

 『おんがくぐーん』音楽の学校3・音楽の劇場3(発行ほるぷ出版)

A面に入っているのは、音楽の学校とは言うものの、浪速屋辰造さんの浪曲「ねずみとねずみ小僧」。 江戸の正月を舞台に、町中から一斉に消えてなくなった鏡餅の謎をめぐって、ねずみ小僧次郎吉が不思議なねずみの親子の物語に巻き込まれ、怪しい笛の音色に魅…

 『おんがくぐーん』音楽の学校2・音楽の劇場2(発行ほるぷ出版)

A面、表面の音楽の学校2には、別役実さんの「空のおとし穴」というシュールな感じがする幻想的な物語が収録されている。 四人の盲(めくら)が登場人物、中村伸郎さんのナレーションで物語が進行する。音を頼りにしている四人を使いでいる綱が切れてしまい…

 ミートホープの食肉偽装事件に思うこと

連日、信じがたいような「ミートホープ」の食肉偽装事件の報道が続いているが、今朝の朝日新聞の朝刊の社会面の記事に触発されて、以前から気がかりでならなかったことを思い出した。 今回の記事は、苫小牧保健所の立ち入り検査が、事前に通知されていたため…

 『おんがくぐーん おんがくのほん』音楽の学校1・音楽の劇場1(発行ほるぷ出版)

LPレコードの歴史を調べてみると、1951年3月に「日本コロムビアが日本初のLPを輸入発売、長時間レコードと呼ばれた。」とある。そして、1986年に「CDがLPの国内生産枚数を追越」した。 一般に普及したのは50年代の半ばから80年代の半ば…

 『動物の権利』 P・シンガー編 戸田清訳(発行技術と人間)

先日、ピーター・シンガーの「動物の権利」という啓蒙的な小冊子を読み、動物の倫理の世界的な運動に関心がわいたので、図書館で同じピーター・シンガーが編んだ「動物の権利」という1986年発行のこの本を見つけてきた。元々の題名は、「In DeFence Anim…