武蔵野日和下駄

10歳から続く乱読人生、年季の入った活字中毒、頭の記録メディアがダウン寸前、記憶のダイエット装置

2006-02-01から1ヶ月間の記事一覧

 『古典落語CDの名盤』京須偕充著(光文社新書)

私はガイドブックの類が大好き、世の中には幸か不幸か、不覚にもよく知らないジャンルが両手に余るほどあり、なにかのきっかけで興味がわいてしまった時お世話になるガイドブック。その世界の酸いも甘いも噛み分けた達人が、手抜きなしに初心者を想定して丁…

 茨木のり子さんのご冥福を祈って

今朝の新聞を開いてすぐにその記事に目が行った。新聞を開いて、いやおうもなく見出しがこちらに飛び込んでくる時はろくなことがない。朝日新聞の訃報を読んでも、亡くなったことしか分からなかった。パソコンを起動して関連記事を探した。ほとんど似たり寄…

 日差しを浴びながらの寒い散歩

今日は二十四節季<雨水>の前日、朝から天気がよく風もないのでカメラを携えて散歩に出た。自宅から北に向かい、中富の農道を歩いた。雨水は、農耕の準備を始める目安だそうだが、武蔵野の農地は、既に耕運機が入り、ほとんどが種まきの準備完了といった様…

『やっぱり変だよ日本の営業 競争力回復への提案』宋文洲著(発行日経BP企画)

企業経営や販売促進のノウハウをテーマにした本の中に、時折、素晴らしく面白い本が見つかることがある。大人が懸命に生きている現場で鍛えられたものの見方が、いわく言いがたい説得力と迫力を生むのかもしれない。本書もそんな本のひとつ、この国の営業と…

 『存在の彼方へ』E・レヴィナス著・合田正人訳(講談社文庫)

書物を取り上げたのに雑感としたのには理由がある。これは、読んでもいないのに言及する気になった珍しい本だからだ。何度読もうとしても、読めなかった。正直、何を書いてあるのか、さっぱり分からなかった。こんな本は珍しい。原書が難解なのか、日本語訳…

『アウトドア・ものローグ』芹沢一洋著(発行森林書房)(画像は、あるサイトから頂いてチト加工したもの、手持ちの本書はカバーがとれみすぼらしく人様にお見せできる体裁をしていないので)

ここ数日、武蔵野一帯の寒さが厳しくて、野外活動がしたくても、つい室内に閉じこもってしまい、ストーブのまわりでぐずぐずしている。雨の日の釣り師の心境に近いせいか、アウトドアの手ごろな本を手に取った。この本は、アウトドアの活動ではなく、活動の…

 『成人病の真実』近藤誠著(発行文芸春秋)

この国の医療のあり方に対する遠慮会釈のない検証と告発の書。多項目にわたる検討の性質上、当たり前のことだが本書のデーターは、自らの実験データに基づくものではない。既発表の医学論文をつぶさに検討して、著者なりに論理的に到達した結論だということ…