武蔵野日和下駄

10歳から続く乱読人生、年季の入った活字中毒、頭の記録メディアがダウン寸前、記憶のダイエット装置

2014-02-01から1ヶ月間の記事一覧

 『清く正しい本棚の作り方』(TT)戸田プロダクション著/スタジオ・タック・クリエイション発行/2009・11

増えすぎた蔵書の死蔵を解消すべく、第二の書庫のための空き家を探していた頃、設置する本棚についてもどうしたらしいか手探りしていて本書に遭遇した。図書館から借りて一読、まれにみるハウツー本の良書なので、直ぐにネットでさがし購入したもの。 あらゆ…

 退職者の日々、第2段階へ(7)

不動産(なかでも土地)という商品のもう一つの特殊性は、同じものが二つとなく、売りたいという人が現れなければ、商品自体が存在し得ないという条件があること。有り得ないことだが仮に、すべての不動産所有者が売る気がなくなったとしたら、不動産の売買…

 退職者の日々、第2段階へ(6)

不動産の現地見学も件数が多くなると、自分が手に入れたい物件の概要が次第に固まってくるようだ。探し始めて100日が経過する頃あたりだったろうか。 現住所になっている自宅は手放すつもりはなかった。40年近く暮らして子育てをしたので、子供たちにとって…

 退職者の日々、第2段階へ(5)

それでは別荘でも競売物件でもない普通の民家の中古物件はどうだろうか。これは千差万別、そのままではとても住めない古いものや、管理状態が悪いのに信じられないほど高値のものまで、なかなか購買意欲をそそられる空き家に出会えない日々が続いた。 気が付…

 退職者の日々、第2段階へ(4)

ある不動産鑑定会社のサイトを眺めていたら、不動産取引の長くて複雑な過程を評して、取引が完了するまでが「一連の物語」になると書かれていて、なるほどと思った。 例えばデジカメの購入を想定すると、性能と品種を下調べして、カメラ店へ行き商品の現物に…

 退職者の日々、第2段階へ(3)

リゾートマンションをチェックしていた頃、レンタルのトランクルームやレンタルスペースなども一応検討してみた。でも、いずれも安価で手ごろではあるが、収納した本が死蔵になってしまうのは眼に見えているので、検討しただけでそれらは断念した。 それでは…

 退職者の日々、第2段階へ(2)

<書物の死蔵>という言葉が浮かんできた。背表紙が見えるように本棚に立てて置けなくなって、横積みになったり、それが何段にも積み重なって、どこに何があるか分からなくなったりして、探している本にアクセスできなくなったら、その状態が死蔵である。蔵…

 退職者の日々、第2段階へ(1)

昨年の秋頃、とうとう住まいの書庫という書庫が満杯になってしまった。身辺を見回してみると本だけではない。二十代半ばからの子育て年代の遺物から、長年の現役時代の遺物まで、愛着があって捨て切れなかった品々に囲まれて、老年期の現在が押しつぶされそ…