2006-12-01から1ヶ月間の記事一覧
大藪春彦の作品は可なり読んでいたつもりだったが、これはどうやら未読。bookoffの100円コーナーで見つけたので躊躇せずに購入、読み始めてみて吃驚、まるっきりだれたところがない。終始、情景描写も緊密で、銃器や武器の説明が過不足なく要約されていて…
31歳で05年の5月になくなった石田徹也の画集だが、何度眺めても、言葉を失う。人前で見るにしのびないいほどの負の情感がどの絵からも暗くもやもやとわき上がる。いつも同じ焦点の定まらない男の顔が、視線を遠くに投げているばかり。ほぼ平行に伸びて…
今年の2月に他界された茨木のり子さんの韓国現代詩の翻訳を読んでいて、どうしても紹介したい詩があったので、引用させていただく。作者は、1925年生まれのホンユンスクさん、茨木のり子さんの芯のある美しい日本語に移されて、なんとも薫り高い一編に仕上が…