2012-06-01から1ヶ月間の記事一覧
《素材の旨味を損なわない海水ウニ》 北海道へ旅行に行った知り合いから、保冷車による宅配便でウニのお土産が届いた。早速、ウニ丼にするために、ご飯を多めに炊いて賞味した。文句のつけようがないほどに美味しかった。保存容器から取り出したウニを、炊き…
かつての四季派から誕生した畢生の抒情詩人 杉山平一氏が、5月下旬に亡くなられた。現代における叙情詩のあり方を、飽くなき執念で追求され、最後にはライト・バース(深刻な内容をあえて小粋なスタイルで表現した作品群)とでも呼ぶしかないような、軽妙な…
*情けないことに書庫にあることを忘れて同じ本を買ったり、読んだことすら忘れて図書館に予約を入れたりするようになってきた。読んだり読みかけたりした本を備忘録としてメモ、週1で更新しています。(今週もたくさんの本を手にしたが全部読了できたわけ…
《日常の繰り返しに耐えられるか》 毎日の食事を自分の家事として引き受けてみると、レシピに対する考え方が少しずつ変わってくる。我が家の料理の定番として、受け入れるかどうか。それとも、臨時のホームパーティ用にファイルしておこうか。不味いレストラ…
消費増税関連法案をめぐる国会での民主・自民・公明3党の茶番劇に紛れるようにして、この国の平和主義を掲げる基本理念を形骸化するような重要な法の改変が相次いでいる。しかも、そのことは十分に議論も報道もされることなく進行しており、メディアはこと…
《コンニャクぶきぶき》 我が家では時々、「ピリ辛コンニャク」と称して、ゴマ油と豆板醤で調理して、あの独特の食感を愉しむことがある。そのコンニャクの食感をうまく言い表す言葉がないか探していたら、偶然に本山萩舟の「飲食事典」の「コンニャク」の項…
*情けないことに書庫にあることを忘れて同じ本を買ったり、読んだことすら忘れて図書館に予約を入れたりするようになってきた。読んだり読みかけたりした本を備忘録としてメモ、週1で更新しています。(今週もたくさんの本を手にしたが全部読了できたわけ…
《私作る人、僕食べる人》 相当に古い話を思い出した、1975年に放映されたハウス食品のCMに「私作る人、僕食べる人」というコピーがあった。インスタントラーメンのコマーシャルだったが、国際婦人年にかかわる女性達の会からのCM中止の申し入れを受けて、放…
*情けないことに書庫にあることを忘れて同じ本を買ったり、読んだことすら忘れて図書館に予約を入れたりするようになってきた。読んだり読みかけたりした本を備忘録としてメモ、週1で更新しています。(今週もたくさんの本を手にしたが全部読了できたわけ…
《オードブルもどき朝食》 Wikipediaによれば、オードブルとは「フルコースでスープの前に出される最初の料理を意味する。直訳すれば「作品の外」であり、本作品となる主菜の前または他に供される料理という意味である。食欲をそそることが目的であるため、…
《ポオ以外の直次郎の翻訳》 直次郎のポオ訳が気に入ってこれまで書き継いできたけれど、直次郎の仕事には、ポオ以外の翻訳作品が少なからずある。それらは、どのような仕事だったのか、気になったので探してみた。活躍した期間が1931年から亡くなる43年まで…
ここまで書いてくると、どうしても直次郎さんご本人の肖像を見てみたくなってくる。どんな顔つきの人だったのか、勝手にイメージが膨らんでいってしまいかねない。ところが探せば見つかるもの、以前にも引用した宮永孝氏の『ポーと日本その受容の歴史』のグ…
《脱旨味あるいは味の原理主義》 山形のある酒屋さんが「脱旨味」という主張をなさりながらお酒を売っていらっしゃるのを知って、共感するものを感じた。 酒屋さんなのでお酒の話、お酒の味は原料であるお米が発酵し熟成する過程で産まれるものであり、この…
その後の調べで、佐々木直次郎が第一書房から、豪華版の『エドガア・アラン・ポオ小説全集』を出すに至った経緯が少し分かってきた。第一出版の社主長谷川巳乃吉氏の文章が見つかり、事の成り行きを記す手がかりが掴めたのである。『第一書房長谷川巳之吉』(…
*情けないことに書庫にあることを忘れて同じ本を買ったり、読んだことすら忘れて図書館に予約を入れたりするようになってきた。読んだり読みかけたりした本を備忘録としてメモ、週1で更新しています。(今週もたくさんの本を手にしたが全部読了できたわけ…
先日亡くなられた音楽評論の先駆者、吉田秀和氏の追悼番組(NHKEテレ吉田秀和さんをしのんで)を見ていて、晩年までの30年間同じものを食べ続けてこられたという朝食のシーンがあったので関心を惹きつけられた。 番組のナレーションによれば献立は、「三分半…
戦前に没した人物になると、どなたかが意識的に資料を蒐集し整理しないと、いつの間にか忘却の闇に呑み込まれていってしまう。佐々木直次郎の訳業についてもそのことは言える。まして翻訳以外の文章となると、一冊もまとまった書籍の形になったものを残して…