武蔵野日和下駄

10歳から続く乱読人生、年季の入った活字中毒、頭の記録メディアがダウン寸前、記憶のダイエット装置

2015-01-01から1年間の記事一覧

 新たな生活空間の構築(65)

《今年の山荘利用日数》 赤城山荘と現住所との二地域暮らしを始めて二年目、果たしてどの程度の利用日数になるものか、几帳面な性格のツレに集計してもらった。結果は何と170日を越えているとでた。漠然と推測していた以上の稼働率である。月別の滞在日数が…

 新たな生活空間の構築(64)

《野良猫サンちゃんその4》 山荘に遊びに来るようになったサンちゃんとの付き合いが長くなってきた。最近の興味は、屋外での生活時間が長い野良猫生活にとって、寒さが厳しい冬の山里での生活がどうなるか、好奇心半分、心配半分で様子を見守っているところ…

 『加藤周一著作集』加藤周一著/平凡社/1978.10〜1980.5

《入手した著作集のこと》 長い間、私は加藤周一の良い読者ではなかった。現在もそうである。ベストセラーになった「羊の歌」と「日本文学史序説」を手にしただけのある程度の距離を置いた通りすがりの読者だった。ところが最近、再び日本文学史序説を拾い読…

 新たな生活空間の構築(63)

《野良猫サンちゃんその3》 サンちゃんと名付けた野良猫が 山荘に現れるようになって半年以上が経つ。 私たちが山荘に滞在している間、ほとんど毎日やってくるので この頃はサンちゃんとの触合いが山荘での欠かせない楽しみになってきた。 窓を開けてやると…

 新たな生活空間の構築(62)

《壁一面の本棚その2》 渡り廊下の両面に壁一面の本棚を3ヶ月かかって作りつけて 蔵書の整理をあれこれ考えて試行錯誤しているうちに いつの間にか時間が経ってしまった。 現住所に溢れかえっていた蔵書の山は少し減ったものの 総ての本の背表紙を見えるよ…

 新たな生活空間の構築(61)

《山里で夜ひとり快適に過ごすには》 人間が密集している都会に暮らしていると分からないことがある。 風が強くて気温も低く天候もすぐれない夜 ひとりで山の中で生活していると何だか鬱々として 朗らかな気分に程遠い心理状態に陥ることがある。 人気のない…

 新たな生活空間の構築(60)

《3〜5℃の温度差》 赤城の山荘は標高500mほどの地点にあるので 平地に比べると常時3〜5℃気温が低い。 この違いは季節によっては相当に大きな違いとなり ゲストを温度差によって苦しめたり 快適さに感激させたりすることになる。 参考のため季節を追って…

 新たな生活空間の構築(59)

《野良猫サンちゃんその後》 山荘に来るようになった野良猫サンちゃんは とてもシンプルな分かりやすい猫である。 我が山荘とその住人を、彼は 食べ物を提供してくれる食堂と休息所 この二つの機能をもつものと理解しているようだ。 (右の画像は、椅子の上…

 新たな生活空間の構築(58)

《二地域暮らしの経済》 現住所にしている所沢の自宅と前橋の赤城山麓の山荘 便利な住宅地と自然がいっぱいの山里 二つの地域を往復する暮らしをはじめて一年数ヶ月 このスタイルで生活してゆく上での経済性はどうなのだろう。 家計を担当しているツレからの…

 新たな生活空間の構築(57)

《昆虫記誕生の地アルマス》 ファーブルは56歳の時、セリニアン村の一角に 中古の家屋を手に入れ移り住んだ。 住まいの敷地は約1ヘクタール、 手入れされていない南仏の荒れ地の広がりを 喜びと謙遜をもってアルマスと呼んだ。 ファーブルはここで全10巻の昆…

 新たな生活空間の構築(56)

《野良猫サンちゃん》 赤城山荘の敷地に作った小道が野良猫や野生動物の通り道になっている。 私有地のなで、人間は住人とゲストしか通らないが、 野生動物は自由気ままによく通ってゆく。 歩きやすくて人気がないところが気に入られたのかもしれない。 この…

 新たな生活空間の構築(55)

《自然界の厳しさ》 8月になって赤城山荘周辺の植物は最盛期をむかえ 繁茂した草木の密度がジャングルなみになってきた。 特に茎や幹がなくて他の植物に絡んで成長する蔓草の成長が物凄い。 一日に数十センチ延びるスピードぶりなので 用事があって数日間留…

 新たな生活空間の構築(54)

《朝の散歩コース》 現住所ではここ十数年 体調維持と健康管理のために 航空公園を毎朝4〜50分散歩している。 山荘周辺でも適当な散歩コースを探していたけれど、 なかなか気に入った場所が見つからなくて 山荘滞在時の健康管理が昨年からの課題だった。 …

 新たな生活空間の構築(53)

《大木伐採の二年目》 山荘が売りに出ていた二年前、元の所有者は販売促進のために 大きく育っていた樹木を思い切って十数本伐採し、 日当たりの良い場所にイメージ転換したようだ。 比較的新しい切り株を数えると大きな切り株がたくさん見つかる。 今はその…

 新たな生活空間の構築(52)

《ネムノキの話》 山荘の敷地には直径20センチほどのネムノキの切り株があり 萌芽更新した3本のネムノキが5メートルほどに育っている。 去年はその1本が申し訳程度に花をつけたが 今年は3本ともよく成長してしっかりと蕾をつけていた。 前橋の市街地で7月に…

 新たな生活空間の構築(51)

《雑木林の整備−小道作り》 赤城南麓の雑木林で暮らすようになって二年、 植林されていない自然のままの林を整備しようと 自分なりの試行錯誤を繰り返す日々が続いている。 雑木林を庭にするつもりは全くないが ある程度は人手の加わった健康的できれいな林…

 新たな生活空間の構築(50)

《アシナガバチとの共存、その2》 去年は山荘の軒下二箇所にアシナガバチが営巣 雑木林にすむ昆虫の幼虫狩人として共存しようと決め、 干渉し合わないように気をつけて見守ってすごした。 晩秋から早春にかけて、生き残った女王蜂だけが十数匹かたまり 軒下…

 新たな生活空間の構築(49)

《山荘生活2年目の驚き》 山荘での二地域暮らしを始めて2年目の初夏を迎える。 驚いたのは、自然の営みの変化の激しいこと。 昨年の同時期と比較してみてもその大きな変化に戸惑うばかり。 三四日空けて現住所から移動してみると草木の成長振りに目を見張る…

 新たな生活空間の構築(48)

《雑木林の緑が飽和》 4月になったあたりから始まった雑木林の芽吹きが ようやく一段落して、すこし緑が落ち着いてきた。 考えてみれば、木々は太陽の光を浴びて光合成して生きているので 効率よく光を受け止めることができる葉っぱの数と配置は 合理的に決…

 新たな生活空間の構築(47)

《ニホンタンポポに味方するイキサツ》 前回、蔓性の植物、葛に対する 駆除の決意(笑)のようなことを書いた。 今回は、敷地に自生しているタンポポを話題にしてみたい。 今年も、ようやく冬が終わり寒さが一段落して日差しの暖かさを感じ始めた頃から、 ロ…

 新たな生活空間の構築(46)

《葛(クズ)は敵か味方か》 植物が旺盛に成長をはじめるこのゴールデンウィーク明け頃から 自然林の雑木林で暮らしていると、植物に対して、 有益な草木として生育を促してやるか、 黙認して中立の立場をとるか、 それとも迷惑植物として排除の対象にするか…

 新たな生活空間の構築(45)

《クロちゃんに影武者》 何度か 山荘に来るようになった黒猫のクロちゃんについて書いた。 野良猫の習性が飼い猫にない強烈な個性になっていて 面白いと感じたことが何度もあったからである。 人に媚びない猫というのもなかなかカッコウいいのだ。 最近では…

 新たな生活空間の構築(44)

《早春が過ぎて春本番》 二地域暮らしが二年目になった、 気のせいか今年の春のほうが眩しい。 自生しているヤマツツジの花の数が今年の方が多い。 一昨年、この場所を不動産として売るために 前のオーナーは、思い切って敷地の大木を伐採し 日当たりの良い…

 新たな生活空間の構築(43)

《野生の訪問者クロちゃん》 最近一日に何度か野良猫のクロちゃんが来るようになって ご近所の飼い猫たちの足が遠のいてしまったのがチトさびしい。 もしかしたら、クロちゃんが山荘の周囲に自分の 縄張りの匂い付けをしたからかもしれない。 以前にも書いた…

 新たな生活空間の構築(42)

《二地域暮らしの足のこと》 しがない年金生活者に山林付きの山荘が買えたのは 立地が中山間地域の不便な場所にあるため価格が安かったから。 最寄の駅から2時間以上もかかり小学校は分校のいわゆる山間僻地。 移動手段としてはクルマかバイクなどの乗り物…

 新たな生活空間の構築(41)

《雑木林を愉しむその2》 山荘の雑木林が早春の日光と雨を浴びて 一斉に植物たちの活動が活発化してきたので 画像を中心にその様子を紹介しておこう。 まずは、スミレ、種類が沢山あるそうだけれど 何種類自生しているか分からない。 比較的日当たりのいい…

 新たな生活空間の構築(40)

《雑木林を愉しむ》 この山荘が気に入ったのは 原生林に近い雑木林が家屋の周りに たっぷりと広がっていたからだった。 植林された整然とした林ではない自然のままの 雑然とした雑木林の広がりは美しくはないが その中にいると不思議と気持ちが朗らかになる…

《最近の野生の訪問者》

三月の下旬、気温も高くなり春の気配がはっきりしてきた頃 昨年と同じようにウグイスが鳴いていることに気がついた。 敷地の雑木林のどこからか分からないけれど ウグイスのお気に入りの樹があるようだ。 去年は夏の終わりまで、ずっとウグイスが長期滞在し…

 新たな生活空間の構築(38)

《LPレコードの愉しみ》 現住所が手狭になってきたので山荘にかなりの荷物を引っ越した。 溜め込んでしまった蔵書の一部のほかに 処分しきれずに残っていたLPレコードやCDなど。 なかでもまとまった量になるLPレコードは 今では古くなったメディアではあるが…

 新たな生活空間の構築(37)

《山荘周辺の散歩環境》 やっと散歩が快適な季節になってきた。 50代の半ば頃、体調を維持するためにはじめた散歩に 一時期すっかり嵌ってしまい、出勤と退勤の移動を軸に 毎朝毎晩歩くようになり、愉しくてコース作りに夢中になった。 (日和下駄などとい…