武蔵野日和下駄

10歳から続く乱読人生、年季の入った活字中毒、頭の記録メディアがダウン寸前、記憶のダイエット装置

2009-05-01から1ヶ月間の記事一覧

ギリシャ旅行8日間⑨一番美味しかったもの

ギリシャ旅行で食べたもののことを書いていて、一番美味しかったのは何だろうと自問してみた。よく考えてでてきた結論は、毎朝、飽きもせずにたっぷりと食べていたギリシャヨーグルト。 (画像は、表面にしわができるほどに濃厚なギリシャのヨーグルト、デザ…

ギリシャ旅行8日間⑧補足−レストランでの食事

海外旅行の大きな楽しみの一つに食事がある。どんな食材を、どんな調理法と味付けで食べさせてもらえるだろうか、わくわくしてテーブルに着かない者がいるだろうか。順番に3品か4品、がっかりしたり、感心したりしながら、次第に空腹が満たされて満腹感が満…

 『いそがなくてもいいんだよ』 岸田衿子著 (童話屋1995/10/1)

「童話屋」の編集者田中和雄さんが蒐集した詩のアンソロジーは楽しい。分かりやすくて深く爽やかな詩編を集めた「ポケット詩集」が、ロングセラーを続けているのも納得できる。その名編集者が、岸田衿子さんの詩を集めた詩集を見つけたので手に取った。 岸田…

ギリシャ旅行8日間⑦補足−ギリシャの花々

5月下旬のギリシャは、気持ちの良い初夏の気候、至る所で花が咲き乱れていた。例によって、近づけるだけ近づいてシャッターを押してきた。栽培種よりも野草の方が好みなので、雑草の花がほとんどだが、帰ってきて整理してみると、日本では見かけない花も混ざ…

 ギリシャ旅行8日間⑥補足のこぼれ話

帰路はアテネの空港を現地時間12時25分に立ち、ローマを経由して14時間ほどをかけて成田に帰国。実質8日間だったが、ギリシャとの移動に3日を使い、観光に使えたのは5日間。あっと言う間の今回の旅だった。最後に印象に残ったことを拾っておこう。 (右の画像…

 ギリシャ旅行8日間⑤

今回の日程の最後は、1日だけのエーゲ海クルーズ、港を走っている時、大型のクルーズ船をたくさん見て期待したのだが、1日クルーズの船は中型船。サロニコス諸島と呼ばれる島々の内、ポロス島、イドラ島、エギナ島の3島をめぐるサロニコス湾の船旅。ポロス島…

 ギリシャ旅行8日間④

前日中にデルフィから200km移動してオリンピアに宿泊、この日はオリンピック発祥の地、オリンピア遺跡の観光。今度のツアーは、午前中の涼しい内に遺跡を観光し、日が高くなり暑さがきつくなる午後の時間はバスによる移動というパターンの繰り返しなので、…

 ギリシャ旅行8日間③

前日のうちにカランバカから約200km移動してデルフィに宿泊、この日は、デルフィ博物館の見学とデルフィ遺跡観光。 まずは遺跡から出土した品々を納めて展示してある博物館、アルカイックな微笑を浮かべた彫像のほかにも、ハッキリとした表情豊かな彫像が…

 ギリシャ旅行8日間②

前日の午後を全部使って、アテネからカランバカまで350kmほどを大移動、この日は奇岩の修道院群で有名なメテオラの観光。 (奇岩の上の修道院、最初にここへ来た人は、ロッククライマーの修験者だったのだろうか) 日本でも山岳信仰というか、人里離れた嶮…

 ギリシャ旅行8日間①

ヨーロッパを旅してみると、歴史の源流としてエジプトとギリシャの古代文明が気になってしかたがなくなる。エジプトは行ったがギリシャはまだだったので、今回ギリシャ8日間のツアーに参加した。 13:20発のアリタリア航空便で成田を発ち、ローマの空港を経由…

 『夢十夜』 夏目漱石著・金井田英津子画 (発行パウロ舎1999/3/1)

版画家として人気が出てきた金井田英津子さんの挿絵が気に入ったので、図書館からこの本を借りてきた。テキストだけで、これまで何度も読んだことがあったのに、この本を読んで「夢十夜」の印象がこれまでになく視覚的になったのには驚いた。 漱石の作品のな…

 ウグイスカグラの実が熟してきた初夏の雑木林

昨日、仲間と武蔵野のある雑木林へ、不法投棄されたゴミを回収するボランティアに行ってきた。3月4月の引っ越し転居の時期の後なので、予想はしていたが、家庭ゴミの大量の不法投棄を見つけ、運搬用の軽トラックの荷台が、たちまち満杯になってしまった。…

 上山温泉の銘菓、利久堂のかりん糖

余り沢山の人に知られて、伊勢の赤福のようになっても困るが、山形県は上山温泉のお菓子、利久堂のかりん糖を知り合いの方から頂戴した。以前にお宅に伺った折に、お茶うけに出されて、あまりの美味しさに感嘆の声を上げてしまい、そんなことから今回おみや…

 大きく育ったハハコグサ

仲間と借りている畑の側の休耕地に、目を瞠るほど大きく育ったハハコグサが、黄色い蕾をいっぱい付けて、強くなってきた日差しのなかに堂々として立っていた。余りに見事なので、見に行ったらテントウムシと蜂が来ていた。テントウムシの方が色の対照がきれ…

 花を開いた雑木林のエゴノキ

俳句では初夏の季語に位置づけられているエゴノキが真っ白な花を一斉に付け始めた。咲き出したほんの短期間、エゴノキは素晴らしい芳香を周囲に発散して、昆虫たちに信号を送るようだ。良いタイミングで木の下に行くと、爽やかな香水のドームの歓迎を受ける…

 『人形の旅立ち』 長谷川摂子著、金井田英津子画 (発行福音館童話シリーズ2003/6/15)

図書館の児童書の中から借りてきた本だが、読み終わってからも返す気になれなくて、繰り返しページをめくって楽しんでいる。こんな気持ちになったら買うしかないのでAmazonで注文してしまった。<小学校上級以上>の子ども向けの本だが、まだ未読ならどんな…

 隠れたベストセラー「カバヤ文庫」、時代を先取りした週刊児童文庫

1952年(昭和27年)から1954年(昭和29年)までの僅か2年半ばかり、この年代に少年少女期を過ごした人達にとって、「カバヤ文庫」の読書体験は、少年期特有の無垢な輝きに包まれて、忘れられないノスタルジーの一コマとなっている。短期間の前例も後続もない…

 『切支丹の里』 遠藤周作著 (発行人文書院1971/1/20)

深い旅、重い道行き、そんなフレーズを呟きたくなるような読後感だった。普通、紀行文は、初めて訪れた未だ見たことのない国や地方の風物人情を目にし体験した新鮮な驚きや感動を、表現の基調にすえることが多いが、この紀行文は、最初の感動がすっかり沈静…

 武蔵野の雑木林に自生しているギボウシ

春が深まってきて、日当りの良いほかほかしたところもじめじめした日陰も、雑木林全体が春の陽気に活気づいてきた。日当りには日当り好みの、日陰には日陰でも平気な、それぞれに相性の良い植物が芽吹いて成長している。上手く棲み分けているのには感心する。…

 武蔵野の雑木林で咲き出した野草の花

畑の里芋の様子を見に行ったついでに、雑木林の下草の間をウオッチングしてきた。見つかったのは、キンランとギンラン、あっと言う間に、新芽が新緑に変わり、今では濃い緑に移行しつつある林の木漏れ日を浴びて、ささやかに清楚にひっそりと咲いてる。 まる…

 桂川潤さんの装丁展―印象記

本の装丁の展覧会に行ってきた。一人の装丁者の本だけを集めて展示するという珍しい展示だった。本を著者や内容で括るのではなく、装丁者を主人公にして眺めるとどうなるか、興味津々で出かけた。第一印象から言うと、並んでいる本がどことなく似ていて、血…

 北国の友人から届いた春野菜

このブログにウルイのことを書いた記事がきっかけになって、北国の友人からウルイを含む沢山の新鮮な春野菜が宅配便で我が家に届いた。輸送技術が向上したおかげで保冷状態で運ばれてきたので、採れ立ての新鮮さそのままだった。 かつては毎日顔を合わせてい…

 武蔵野の野草、最近の様子

仲間と借りている畑の、マルチをかけた里芋が発芽してきたので、マルチの穴あけに行ってきた。晴天続きなので、植えたばかりのトウガラシの苗にも水やりをしてきた。ついでにわきにある雑木林を捜したら、可愛らしい野草の花がぽつぽつと花をつけていた。 昨…

 『モモコさんと僕』 林静一著 (発行ファラオ企画1994/11/10)

図書館の利用は最近ではもっぱらネット予約に頼っているが、久しぶりに開架書棚をぶらついていてエッセイ随筆の書架でこの本が目にとまった。著名な漫画家にしてイラストレーターである林静一氏の介護エッセイらしく、借りてみることにした。 60年代の後半、…