食事
まず、著者である木下謙次郎なる人物について、ウィキペディアによると「1869年(明治2年)に大分県に生まれる。1892年(明治25年)東京法学院(現中央大学)卒業。 政治家を志し、貴族院議員、衆議院議員として当選9回。この間、所属政党は、国民党、立憲同志…
沢山の料理本のなかで、我が家のおかずとして一番たくさん食卓に上るのは、やっぱり小林カツ代さんのもの。日頃からおっしゃっていた通り、簡単で手間いらず、材料が入手しやすく、誰が食べても美味しいと思える気取らない料理、あるべき家庭料理を提案し続…
書庫を整理していたら、懐かしい本が出てきた。壇一雄の「壇流クッキング」「美味放浪記」、そのご子息の壇太郎さんの「新・壇流クッキング」「自由奔放クッキング」、太郎さんの奥さん壇晴子さんの「檀流クッキング入門日記」「わたしの檀流クッキング」な…
先日、NHKの生活情報番組「ためしてガッテン」を見て、高齢者の栄養失調の話題が気になったので、さっそく番組に登場した<10品目シート>なるものをダウンロードし、プリントアウトして我が家の栄養状態をチェックしてみた。 僅か10品目と侮る事なかれ、意…
八百屋の店先に薫り高いカリンがでるようになってきた。散歩していても、民家や農家の庭先に、黄色く熟したカリンが実を付けているのを見かけるようになった。果汁が、喉に良いと昔から言われており、それにあやかってカリンの名前を付けたいろいろな商品も…
お気に入りの野菜スーパー「ヤオフジ」で、<葉わさび>のパックを見つけた。売れ残っていた最後の1パックだったらしい、すぐに買い物かごに入れた。春先には<花わさび>と言う名で、愛らしい白い花を付けたものがでるのを楽しみにしている。今は初冬、この…
沖縄を旅していて、なかなか沖縄の食事に出会えないという、もどかしい思いをなさったことはないだろうか。同じようなことが、北海道を旅していても、イメージしていた北海道らしさに遭遇できないという失望感を抱くことが多くなった。観光客をターゲットに…
ギリシャ旅行で食べたもののことを書いていて、一番美味しかったのは何だろうと自問してみた。よく考えてでてきた結論は、毎朝、飽きもせずにたっぷりと食べていたギリシャヨーグルト。 (画像は、表面にしわができるほどに濃厚なギリシャのヨーグルト、デザ…
海外旅行の大きな楽しみの一つに食事がある。どんな食材を、どんな調理法と味付けで食べさせてもらえるだろうか、わくわくしてテーブルに着かない者がいるだろうか。順番に3品か4品、がっかりしたり、感心したりしながら、次第に空腹が満たされて満腹感が満…
友人に教えられた八百屋でギボウシの新芽、ウルイを買ってきた。短時間ゆがいて、食べやすい大きさに切り、お浸しにして食べた。かすかにぬめりがあるが癖のない植物性の爽やかな淡い甘みが口いっぱいに広がり、細胞が元気の素をもらって喜んでいるのが実感…
表紙をめくると、非常にわかりやすいフレーズが目に入る。文句のつけようのない導入なので、引用しよう。 これを食べれば健康になれる、 という食べ物はありません。 これを食べたら不健康になる、 という食べ物もありません。 たいせつなのは、いろいろな食…
時折、ピンチヒッターとして台所に立つ男にとっては、グルメを志向する豪華レシピか、簡単を旨とするインスタント食品か、どちらにしても長期的展望とは縁がないわけだから、空腹を満たすか、招待客をうならせるか、栄養のバランスなど気にする方が野暮とい…
100歳の現役スキーヤー、故三浦敬三さんの本を紹介して、もう少し敬三さんの食事について知りたくなり、図書館でこの本を見つけた。きれいなグラビア満載のビジュアルな料理本の一種だが、三浦家二世代の食事が紹介されていて楽しく読めた。とりわけ、100歳…
今は亡き香川綾さんのことを「栄養学の母」と呼ぶ人がいるが、適切な言い方だという気がする。日本人の食生活に香川綾さんほど真剣に学問的に取り組んだ人はほかにいないのではないか。 多くの料理教室や家庭で、何気なく使われている計量カップや計量スプー…
前にも報告したが、菜園で栽培しているハバネロが予想以上に激辛だったので、そのままでは料理に使えそうもない。素晴らしくフルーティな香りと辛さを何とか使いこなしたくて、いろいろ調べたり工夫したりして、香りと辛味を調味料に抽出して適量を使うとい…
ついに食品偽造問題と残飯使い回し事件の当事者、船場吉兆が廃業するというニュースを見て、複雑な感慨を抱かざるを得なかった。5系統に分岐した吉兆グループに何があったのかなかったのか、船場吉兆だけのことなのかそれとも吉兆グループ全体が抱える膿があ…
リタイアして2年間、3度の食事を作り続けてきて気がついたこと。パン食のことは分からないがご飯食なら、朝食を充実させるのはやっぱり美味しい味噌汁と卵料理の一品、あとは作り置きの簡単漬物と、やはり作り置きの常備菜。これで、今日も一日楽しく充実し…
春先にしか店頭に出ない季節の野菜「花わさび」、鼻の奥にツーンとくる強烈な刺激は冬眠していた動物たちの目覚ましになりそう。僅かに残る冬の名残りのような鮮烈な刺激、この時期にしか味わえない春の味覚をお勧めしたい。 (画像は今日買ってきた今年の花…
先日、テレビの真似をしてエノキを天日で乾かして乾燥エノキを作ってみた。武蔵野の冬は晴天続きで湿度が低いので、エノキは何と一日で紙ひものようになってしまった。きのこを乾燥することに興味を持ったのは、第1に素晴らしく簡単だったから、こんなに簡…
この国の食事について考える時、女子栄養大学が長年発行してきた料理雑誌「栄養と料理」を外すわけにゆかない。婦人雑誌の料理記事も大事だが、料理本や料理雑誌の原型を築いてきたと言う意味で、「栄養と料理」が果たしてきた役割は、もっと知られていいと…
急速に失われつつあるこの国の庶民の伝統的な食文化を、都道府県別に聞き書きの形に編纂、全巻47巻にまとめたこのシリーズ、以前はどこの書店でも何冊か見かけたものだが、最近は全く見なくなった。図書館の奥にしまいこまれた形だが、食に幅広い関心を持…
本書の最大の特徴は、写真が全く使われていないこと。図解とは、イラストによる分かりやすい絵解きと言う意味、著者自身によるイラストと文章がうまく組み合わさり、これまで読んだどんな料理本よりも分かりやすい、というか、手順がイメージしやすい。 味の…
先日、NHKの「ためしてガッテン」という番組でトマトの特集を見た。この国のトマトの旨味は種の周りと皮にあるので、ヘタ以外のすべてを活用する調理法が、この国のトマトに適した調理法だという内容だった。小林カツ代さんの「漬けものとっておき」という本…
10日間ほど家を空けるので、糠床の保存法を調べた。3〜4日間なら冷蔵庫で大丈夫との情報だったので、試してみたことがある。器の空間があると、薄く黴が発生するので、ビニール袋など完全に密封できる物に移し変えて、空気から遮断した方がいいようだ。 …
魚塚仁之助さんの「清貧の食卓」に紹介されていた「はかせ鍋」と小林寛さんのこの本にすっかりお世話になっている。著者は大學の工学の先生らしく、日常的な常識に支配されがちな調理について、分かりやすく理屈っぽく、しかも科学的にアプローチするところ…
(画像は近所の農道の栗畑で実ってきた栗) 自由な時間がたっぷり出来ると有意義な気分転換が大切になってくる。私の場合、①自宅周辺地域への散歩、②食材の買出しと調理、③僅かばかりの蔵書の整理。こんなことが単調に流れがちな退職者の日々の暮らしに、リ…
私は、気分転換に料理を作るのが好きだが、<鍋物>を作ることはほとんどない。大きな鍋の中に、食材を入れすぎてしまい入った食材の持ち味を、最終的に台無しにしてしまうのが、いわゆる<鍋物>ではないかと思っている。食材それ自体の持ち味を引き出すか…
今日は大陸からの強い寒波がふきつけて、冬の本格的な到来を告げている。実りの秋を過ぎたが、取り残した果実が凍りつく前に、最後の花梨とキウイを収穫した。気分転換に先週の時間がある夜長にジャム作りをしてみたので紹介しよう。 花梨は<のど飴>が商品…
10年ほど前になるが、思い切ってゴーヤを夏野菜として我が家のメニューに取り入れて独特の苦味がすぐに気に入り、手を変え品を変えしてゴーヤをいろいろと楽しんできた。沖縄では、本場のゴーヤチャンプルを注文したりして、夏には欠かせない野菜となった…
料理を題材にしたマンガの世界は、すでに大きな領域が出来上がっている。「美味しんぼ」の長期連載はまだ継続中のようだし、青年マンガ、少年マンガ、少女マンガなど、どの分野でも料理のマンガ作品がいくつもある。料理本の中にもマンガを使って分かりやす…