武蔵野日和下駄

10歳から続く乱読人生、年季の入った活字中毒、頭の記録メディアがダウン寸前、記憶のダイエット装置

 簡単漬け物あるいは簡単常備菜による食卓合理化のすすめ

toumeioj32006-10-08

(画像は近所の農道の栗畑で実ってきた栗)
 自由な時間がたっぷり出来ると有意義な気分転換が大切になってくる。私の場合、①自宅周辺地域への散歩、②食材の買出しと調理、③僅かばかりの蔵書の整理。こんなことが単調に流れがちな退職者の日々の暮らしに、リズムの変化を作り出してくれる。今日は、最近軌道に乗ってきた、日々の調理実習で気が付いたことを、まとめてみよう。
 最近ひんぱんに作るようにしているものは、1週間程度で食べきるていどの簡単漬け物と簡単常備菜。どちらも簡単に出来てそこそこに美味しく食べられるところがポイント。冷蔵庫の保存機能をうまく使うと、保存性を余り考えなくても薄塩で素材の味を損なわない1週間程度保存がきく料理がたくさん作れる。そうすると、一汁三菜などをはるかに上回る一汁十菜程度の、多彩で美味しい飽きの来ない食事を楽しむことができることがわかった。品数が多いので、銘々の大皿にバイキング風に彩りよく並べて食べると豊かな気分を満喫できる。ではどんなものを作っているか。まず簡単漬け物から。
《簡単漬け物》①キュウリの薄塩一夜漬け、②キュウリのスライス甘酢漬け、③ニンジンの薄塩一夜漬け、④茹でニンジンのイタリア風ドレッシング漬け、⑤茹でナスの中華風ドレッシング漬け、⑥なすの薄塩一夜漬け、⑦カブの甘酢漬け、⑧茹でたカブの葉の白キムチ漬け、⑨スライス大根のナマス、⑩角切り大根のキムチ漬け(カクテキ)、⑪たまねぎ、ピーマン、セロリのトマト漬け、⑫トマトとバジルのイタリア風ドレッシング漬け、⑬スライス蓮根の甘酢漬け、⑭セロリの白キムチ漬け、⑮スライス茄子の芥子醤油漬け、⑯各種キノコの醤油漬け、⑰茗荷の甘酢漬け、⑱ニラとネギのキムチ、⑲スライスゴーヤの甘酢漬け、⑳オクラの醤油漬け。
 取りあえず、20品目あげてみたが、どんな野菜でも鮮度のいいものを買ってきて、洗って刻んでほどよく塩すれば、たいがいのものは美味しくなる。砂糖と酢とオリーブオイルを使うとさらに変化した味が楽しめて、適当なスパイスを加えると、香りの変化が食材を多様に変化させてくれる。塩分を抑えるために、酢を使うのが決め手。味がさびしいときには、白か黒の煎りゴマをかけると、たいがい何とかなってうれしい。ポイントは下処理の塩、塩をふって余分な水分を減らし、食材の表面の細胞を柔らかくすること、これでたいがいの野菜はぐんと食べやすく美味しくなる。
 《簡単常備菜》ここではある程度火を使って調理したものをあげる。①大豆とすき昆布の煮物、②大豆とひじきとアゲの煮物、③大豆と根菜類の煮物、(大豆は一晩漬けておくだけで安て用途多様すこぶる便利な食材)、④切干大根とすき昆布の煮物、⑤切干大根とひじきの煮物、⑥切干大根の甘酢漬け、(切干大根も組み合わせ自在な便利な食材)、⑦乾し椎茸と里芋の煮っ転がし、⑧乾し椎茸の甘辛煮、⑨乾し椎茸と大根、鶏ひき肉の含め煮、(乾し椎茸は調味料にもなる多様に使える食材)、⑩スライスゴーヤとの油アゲの炒めもの醤油味、⑪大根と油アゲの煮物、⑫里芋の煮転がし、⑬キンピラゴボウ、⑭ニンジンのキンピラ、⑮高野豆腐の含め煮、⑯茹でインゲンの中華風ドレッシング和え、⑰蕗の含め煮、⑱タケノコの含め煮、⑲サツマイモの含め煮、⑳蕨の含め煮。組み合わせた煮物でも単品の煮物でも、出しのきいた薄味の煮汁を煮含ませると、ほとんどの食材は冷ましたほうが美味しい。
 こちらも取りあえず、20品目ずつあげてみたが、時間があり気分転換がしたいときに、折をみて作って冷蔵庫にしまって置くと、三度の食事が素晴らしく充実する。空腹を満たすために調理するのではなく、先の食事のために作りおきをして置くこと、そうすれば確実に日々の食卓は充実する。いかに作り置き料理を冷蔵庫に増やすか、これが健康的で快適な食生活の鍵になると思うようになった。
 ただし、自分のための時間がない人には、絶対に出来ないこと、寝る時間を削ってまで働いているような仕事中毒の人に不可能な生活スタイル。スローなライフスタイルが可能な人、やってみてはいかがでしょう。