武蔵野日和下駄

10歳から続く乱読人生、年季の入った活字中毒、頭の記録メディアがダウン寸前、記憶のダイエット装置

失われた時を求めて

 『おんがくぐーん』音楽の学校4・音楽の劇場4(発行ほるぷ出版)

A面に入っているのは、音響効果を巧みに利用した物語、音を食べる怪獣が町中の音を食べて街の音がなくなってしまうが、消化の悪い音を食べたせいか、あるいは食べた音の組み合わせが良くなかったのか、それとも単なる食べ過ぎのためか、怪獣が腹痛を起こし…

 『おんがくぐーん』音楽の学校3・音楽の劇場3(発行ほるぷ出版)

A面に入っているのは、音楽の学校とは言うものの、浪速屋辰造さんの浪曲「ねずみとねずみ小僧」。 江戸の正月を舞台に、町中から一斉に消えてなくなった鏡餅の謎をめぐって、ねずみ小僧次郎吉が不思議なねずみの親子の物語に巻き込まれ、怪しい笛の音色に魅…

 『おんがくぐーん』音楽の学校2・音楽の劇場2(発行ほるぷ出版)

A面、表面の音楽の学校2には、別役実さんの「空のおとし穴」というシュールな感じがする幻想的な物語が収録されている。 四人の盲(めくら)が登場人物、中村伸郎さんのナレーションで物語が進行する。音を頼りにしている四人を使いでいる綱が切れてしまい…

 『おんがくぐーん おんがくのほん』音楽の学校1・音楽の劇場1(発行ほるぷ出版)

LPレコードの歴史を調べてみると、1951年3月に「日本コロムビアが日本初のLPを輸入発売、長時間レコードと呼ばれた。」とある。そして、1986年に「CDがLPの国内生産枚数を追越」した。 一般に普及したのは50年代の半ばから80年代の半ば…

 「ぼくがとぶ」佐々木マキ(普及版こどものとも11福音館書店)20数年前の今なお色あせない傑作絵本 <言葉で絵本を読み解く試み>

月刊漫画ガロに時々登場するようになって佐々木マキの描く、漫画のようなそうでないような奇妙な絵が好きになった。杉浦茂を彷彿とさせる奇妙としか言いようのない線の造形が面白く、ストーリーらしいストーリーのない絵の展開が、劇画氾濫の当時、ぎすぎす…