武蔵野日和下駄

10歳から続く乱読人生、年季の入った活字中毒、頭の記録メディアがダウン寸前、記憶のダイエット装置

音楽

 『IL DIVO "Papalin" --- パパリンの音楽の全て』のご紹介(2)

以前に同じタイトルで紹介したことのある音楽サイトから、うれしいコメントをいただいた。久しぶりに膨大な音源の一部を試聴、改めてその素晴らしさに舌を巻いた。リコーダー音楽がお好きな方に、このサイトをもう一度紹介してみたくなった。 このサイトの特…

 「桑田佳祐MUSICMANスペシャル」の印象記

3月5日の20:00からWOWOWで放送された「桑田佳祐MUSICMANスペシャル」をみた。2月23日に発売なったばかりのアルバムを元にした11曲のスタジオ録画映像と桑田本人を中心としたトークの組み合わせで、ファンには見逃せない良い番組に仕上がっていたので、少し印…

 ロバート・D・レヴィン演奏の『平均律クラヴィーア曲集』が愉しい

J.S. バッハの平均律クラヴィーア曲集がお気に入りで、随分といろいろな演奏を聴いて愉しんできた。一体どれだけのCDが出ているのだろう。気になってAmazonで検索してみたら、何と、 ・リヒテル(スヴャトスラフ) ・グールド(グレン) ・ポリーニ(マウリツィ…

ハイドン・エディション目録(その2)

ハイドンの室内楽を聴いていると、快いイージーリスニングだなと思ってしまうところがある。別の表現をすると快適なBGMと言うこともできる。現代の演奏家達の演奏を聴いてこんなことを言うのは、ことハイドンに限って言えば、褒めたことになっても批判し…

 ハイドン・エディション目録(その1)

散々に迷った末に、やっぱり購入してしまったブリリアントのハイドン・エディション、コンサートでめったに聴く機会のないハイドンのCDが何と150枚、1枚100円ちょっとの価格だったので、つい財布の紐が緩んでしまったという次第。アダム・フィッシャー指揮の…

 ベルティーニとケルン放送響のマーラー交響曲全集

居住している地区の図書館のCDライブラリーにベルティーニのマーラー交響曲全集があることに気付き、さっそく借りてきて聴いている。明るい響きのする音がとても聴きやすくどの演奏も非常に美しかったので、80年代後半から90年代初めにかけてのいささか古…

 『山下洋輔スペシャル・ビッグバンド コンサート 2010』in所沢、所沢市民文化センター ミューズ アークホールでの印象記

昨夜、自宅から歩いて市内の市民文化センターへ山下洋輔を聴きに行き、歩いて帰ってきた。リーダー山下洋輔ほか16人の豪華メンバーによるビッグバンドジャズ。 どの楽器も1台で充分に大ホールに響く能力があるのに、左右に大型のスピーカーセットを配置して…

 『聴け聴けクラシック―ぼくの名曲101選』 砂川しげひさ著 (発行朝日文庫1993/12/15)

いつの頃からか、漫画家砂川しげひさのクラシック・エッセイの愛読者になっていた。砂川しげひさの良いところは、クラシックへの熱烈なファンの立場からの視点を、かたくなに崩そうとしないことと、決して難しいことを言わないこと。ことクラシックをネタに…

 『ハイドン新版 (大音楽家・人と作品2) 』 大宮真琴著 (発行音楽之友社1981/07/20)

武蔵野でも梅雨明けの厳しい暑さが続いている。だが、どうした訳か例年に比べて、蝉の鳴き声があまり聞こえない。<蝉時雨>などという風流なサウンドの洪水が、何時になったら体感できるかいささか気がかりである。 このところ暑さのせいもあるが、ふとした…

国際楽譜ライブラリープロジェクト(別名ペトルッチ楽譜ライブラリー)のご紹介

著作権の消滅した音楽家の楽譜を、大規模に無料公開している素晴らしいサイトに遭遇したので、ご紹介したい。名付けて「国際楽譜ライブラリープロジェクト(別名ペトルッチ楽譜ライブラリー)」、バッハをはじめショパン、ブラームス、ヘンデル、コレッリ、…

 【メンブラン10CDセット】と言う面白いCDセールス

パーカーの10枚組セットが予想以上の良い買い物だったので、<メンブラン10CDセット>というビジネスが気になり調べてみた。ドイツのメンブラン・インターナショナルという企業の企画で、著作権が期限切れになった音源を集めて、10枚ボックスセットを世界的…

『ナウズ・ザ・タイム Membran jazz 10CDセット チャーリー・パーカー』

モダンジャズが好きだったが、そのモダンジャズの発火点となったビバップの中心人物パーカーの音源をほとんど聴いてこなかった。理由は、私がジャズを興味に持ち始めた遙か以前に故人となっており、残された音源がSPレコード由来の物がほとんどで、甲高い耳…

 『白いうた 青いうた』 新実徳英作曲 谷川雁作詞 指揮栗山文昭、前田美子、榊原哲 (発売ビクターエンタテインメント2002/11/21)

ここ何日か3枚のCDに納められた子ども向けの合唱曲を聴いて、その透き通った歌声に気持ちを癒され、今は亡き<革命詩人>谷川雁さんのことを偲んでいる。40年ほど前の私がまだ青年期の辺りで藻掻いていた頃、「詩がほろんだことを知らない人が多い」などと言…

 『IL DIVO "Papalin" --- パパリンの音楽の全て』のご紹介

ある合唱曲の音源をネット上で捜していて、素晴らしい音楽サイトを見つけたので紹介したい。あまりに膨大なコンテンツを収録しているので、全貌は不明だが、リコーダーと合唱をメインにした若い音楽家グループのサイトのよう、特徴は、サイトのトップページ…

 『アルゲリッチ・コレクション1(8CD)』 DG Collectors Edition アルゲリッチ・ソロ・ピアノ・レコーディングス

このところアルゲリッチの8枚のCDをウォークマンに取り込み、散歩の折などに聴きながら、驚異的な鍵さばきと溢れんばかりの絢爛たる音響の世界を楽しんでいる。私は彼女の演奏から得も言われぬエロチシズムの迸りを感じる。 アルゲリッチの演奏を聴いてい…

 お気に入り音楽サイトのご紹介

最近、音楽関連のサイトをネットサーフィンしていて、偶然に素敵なサイトを見つけたので紹介したい。題して「作曲する言葉」、トップページに〜音楽をつくることに関心がある人へ〜とあるように、作曲に関心のある人向けに様々な情報を分かりやすくガイドす…

 『東京大学のアルバート・アイラー―東大ジャズ講義録・歴史編』 菊地成孔、大谷能生著 (発行文藝春秋 2009/3/10)

久しぶりに知的刺激に満ちあふれた楽しい本を読んだという感想を持った。単行本が出た時点でずいぶん話題になっていたので気になってはいたが、文庫版が出たので手に取った次第、これまでに何冊か読んだことのある<ジャズの歴史本>が、一気に色褪せた気が…

 モーツアルトの全楽譜が無償で入手できるという耳寄りな話

ご存知の方には、何と古い情報かと笑われそうだが、2006年から<国際モーツァルト財団>のウェヴサイトで、モーツアルトの全てのスコアが無償提供されていると言うことを知って感激した。モーツアルトのファンなら、お気に入りの何曲かは、スコアを入手して…

 <MIDIクラシックギター>と言う名のサイト紹介

5年以上前から折に触れて訪問し、新曲がアップされるのを心待ちにしている素敵なサイトがあるので紹介したい。メインはクラシックギターの演奏、どの曲を聴いても広がりのある豊かな弦の響きと、落ち着きのある精確で繊細なリズムのコントロールに感心させら…

『スカルラッティ/ソナタ集』ポゴレリッチ演奏

ある朝かけっぱなしでFM放送を流していて、聞こえてきた曲が素晴らしかったので、アナウンスのメモをたよりに、ネットで検索して入手したのがこのCD、その後気にいって、朝起きるとすぐに窓をあけて外の空気を取り入れるのと同時に、このCDをかけて朝…

「桑田佳祐Act Against AIDS 2008『昭和八十三年度ひとり紅白歌合戦』」(WOWOW12/2/19:00-22:30)

昨晩、桑田佳祐のソロコンサートAAA2008『昭和八十三年度ひとり紅白歌合戦』をWOWOWで見た。3時間を超える何とも長いライブ番組だったので、合間に食事を挟んだり煎餅をかじったりして時々気を散らしながら、最後までつきあった。歌う方も大変だろうが、バ…

 「壱零base」さんのハンマードダルシマー演奏を耳にして

今日の夕方、図書館へ行った帰り、航空公園を歩いていて、耳慣れない音楽が聞こえてきたので気になり、桜の木の下で演奏していた人に声をかけてみた。そこで教わったのがこの「ハンマードダルシマー」という楽器名、スタンドの上に斜めにおいてある。10c…

 『ミッシャ・マイスキー・ソロ・コンサート』(所沢市民文化センター ミューズ・アークホール)

2000人以上は入ると言う触れ込みの大ホールの明かりが絞られると、ステージの前方中央に置いてある、背もたれにチェロをデザインした洒落た椅子に、豊かな白髪を肩よりも長く伸ばしたマイスキーだけが一人、チェロを膝の間に置き、弾き始めた。豊かな音量が…

 『阿久悠自選詞集』 阿久悠著 (グラフ社)

図書館から借りてきた「阿久悠自選詞集」をめくりながら、昨晩、NHK BS2で「BSまるごと大全集 作詞家・阿久悠の世界〜時代を作り 時代をつむいだ歌」を見た。どのチャンネルを選んでもオリンピック番組ばかりだったので、あえて4時間にも及ぶ長時間番組に気…

 Magnatune(マグナチューン)と言う名の音楽配信サイト

不覚にも最近まで全く知らなかったこと、06年頃にスタートしたカリフォルニアの新しい音楽配信サイト、Magnatuneが非常に面白い。かつて、Googleが新しい検索サイトとして登場した時、こんなにも優秀な機能が何で無料で提供できるのか、不思議に思ったが、し…

 リアルミュージックの楽しさ

06年6月末からスタートした<定額制音楽配信サービス「リアルミュージック」>の楽さを最近知って楽しんでいるので紹介したい。インターネット・ラジオのことをご存じの方ならすぐにお分かりになるだろうが、これはインターネットを介して提供される音楽配信…

 サザンオールスターズの活動休止の報道に接して

サザンオールスターズの活動歴は、78年の初シングル『勝手にシンドバッド』から数えて今年で30年になるという。一つのバンドの活動歴としては非常に長く続いたケースだと思う。これまでにも何度か自然休止状態があってファンはやきもきしたことがあるが、ど…

 『ジャズ100年史』 ロイ・カー著 広瀬真之訳 (発行シンコーミュージック)

音楽の楽しみ方には、聴く楽しみのほかに、見る楽しみ、読む楽しみなどがあって、聴く以外の楽しみ方が音楽の楽しみ方の幅を広げてくれる。コンサートを生で楽しむほうが、CDを聴いているよりもはるかに楽しいのは、聴く以外の要素が興趣を盛り上げるから。 …

 『太陽のかけら』[原題]KUNGSLEDEN スウェーデン映画 1965年東和配給

ふとしたきっかけから、古い映画を思い出した。どこの映画館で見たのか思い出せない。このころちょうど太陽の何々という邦題の洋画が、盛んに上映され、それなりに観客を動員していた時代だった。アメリカ映画に見飽きた洋画好きに、イタリアやフランスの映…

 続・ブリリアント・クラシックスのモーツアルト全集の事典的活用のために

かつて、1991年前後だったと記憶するが、モーツアルト没後200年記念のイベントで盛り上がったことがあった。小学館の企画で、フィリップス社の音源を軸にしたモーツアルト全集がでた。全15巻を毎月1巻ずつ、大きなケースに解説本とCDを組み合わせ…