武蔵野日和下駄

10歳から続く乱読人生、年季の入った活字中毒、頭の記録メディアがダウン寸前、記憶のダイエット装置

 『IL DIVO "Papalin" --- パパリンの音楽の全て』のご紹介(2)


 以前に同じタイトルで紹介したことのある音楽サイトから、うれしいコメントをいただいた。久しぶりに膨大な音源の一部を試聴、改めてその素晴らしさに舌を巻いた。リコーダー音楽がお好きな方に、このサイトをもう一度紹介してみたくなった。
 このサイトの特徴は、リコーダーの演奏を多重録音して創り出した膨大な音源を、気前よく無償で提供しているところ。しかもその守備範囲は途轍もなく広く、ルネサンス以前の古楽から現代まで、曲種も無伴奏ソロから交響曲まで、そのほとんどをたった1人のリコーダー多重録音でやり遂げてしまうという超人振り、個人の趣味のレベルを遙かに凌駕している。
 そんなとんでもない音楽サイトでありながら、日々刻々コンテンツが膨らみつつあり、今現在でも既に半端ではない膨大な音源の宝庫が出来上がりつつある。是非一度、当該のサイトに立ち寄って宝庫の一端に耳を傾けてみていただきたい。
 試聴してみて私的には、音楽史で名前だけ耳にしたことのある古い時代の音楽が興味深く、意外にも聴いていて気持ち良く、思い掛けない沢山の発見があって有り難かった。余りにもコンテンツが多いので、分かりやすく検索しやすい索引を付けてもらえると、いっそう付加価値が高まると思ったがどうだろうか。
 それにしても、このサイトの管理者パパリンさんの守備範囲の広さと、音楽に対する咀嚼力の旺盛さは凄い。リコーダーという素朴で暖かみのある優しい響きを持つどちらかと言うと地味な感じの楽器から、多重録音という技術を駆使することにより、何と豊かな表現域を導き出していることだろう。このサイトの音源ほど、広範な領域から楽譜を蒐集してきて、演奏を試みているサイトは他に知らない。クラシックの名曲はもとよりポップスからアニメソング、耳にするのが初めての古楽から、中世音楽ルネッサンスバロック、現代まで、その幅の広さを何と言うべきか、呆れるばかりである。
 今がネット社会ということもあり、あらゆる音楽の楽譜がネット空間に溢れだしており、パパリンさんのような試みに挑戦する好条件が揃ってきたからだろうか。それにしても5000曲を超える音源を一人で造り出し続ける情熱には頭が下がる。
 是非、以下のURLをクリックしてしてみていただきたい。癒しに満ちた愉しい時間を満喫できますよ。
http://papalin.yas.mu/