武蔵野日和下駄

10歳から続く乱読人生、年季の入った活字中毒、頭の記録メディアがダウン寸前、記憶のダイエット装置

2005-11-12から1日間の記事一覧

 「天気輪の柱」でカンパネルラの溺死を知ったジョバンニは、悲しみのあまり再び黒い丘を登ったのでしょうか、再び星空を見上げるシーンに戻っているところで第5章は終わり。

そして、いよいよ銀河鉄道の旅が始まる第6章「銀河ステーション」 この章から、宮沢賢治の文章は輝きと透明度を増し、煌めく幻想の世界が次々に展開する。何とも美しいイメージの乱舞、しかも深い悲しみに彩られた場面展開、涙が結晶となって眩く輝いている…