武蔵野日和下駄

10歳から続く乱読人生、年季の入った活字中毒、頭の記録メディアがダウン寸前、記憶のダイエット装置

2005-07-31から1日間の記事一覧

 初めてこの絵本を手にした時、本全体のデザイン感覚の洗練ぶりに魅かれた。一読、細いペン1本で書き上げた緻密でしかもやさしさに満ちたタッチの挿絵と、簡潔で象徴性豊かな文体、絵本とは思えないほどの広がりを持つストーリー展開に引き込まれ、魅了されたことを覚えている。

その後、同じ作者のものを期待して何冊か読んだが、この「タイコたたきの夢」ほどには感心しなかった。やがて、他にも沢山興味をもつものがあり、忘れていたが持ち物を整理していたらこの本が出てきたので、懐かしくてページをめくってみて、変わらない素晴…