武蔵野日和下駄

10歳から続く乱読人生、年季の入った活字中毒、頭の記録メディアがダウン寸前、記憶のダイエット装置

 朝食のあと9時ごろから2時間ほど散歩。

toumeioj32005-06-04

 自宅の北側には少し歩くと三富新田と呼ばれる武蔵野の畑作地帯が広がっている。少しずつ開発がすすみ雑木林が住宅地に変貌してきているが、専業農家もまだたくさん残っている。江戸時代中ごろの開発で農地化した地域。ここ数年、道路が次々と開通し交通の便が良くなったので、開発の速度が加速するかもしれない。私は道路を避けるようにして農道の土の道を歩くようにしている。適度にやわらかい土の感触が靴底から伝わり、足の関節に優しそうな気がする。田舎育ちの子どもの頃を思い出したりする。
 今日は何故か蟻が活発に動く日、いたるところで蟻の穴を見かけた。地中のトンネルの拡張工事を進めているらしく穴の周辺に運び出された土が噴火口のようの盛り上がっていた。蟻の巣穴を踏まないように気をつけながら、ipodでは、ヨーヨーマのシンプリーバロックを聴きながら歩く。なめらかなビロードのようなヨーヨーマのチェロが音のリボンを限りなくくねくねと伸ばしてゆく。感覚的には関節のつなぎ目に潤滑オイルを注いでもらったような良い気分で歩ける。