武蔵野日和下駄

10歳から続く乱読人生、年季の入った活字中毒、頭の記録メディアがダウン寸前、記憶のダイエット装置

 コート・ダジュール地方観光(写真はバスの車窓から見上げたエズの村、鷲の巣村という言葉通り)

toumeioj32005-08-04

 6:30朝の散歩、ノートルダム寺院(フランス各地にある)の後方、ニース・ヴィル駅周辺を回り1時間程度歩く。
 8:00朝食、バイキング形式のお手軽な食事。
 9:00バスで出発、ニース市内の丘、ニース全体を見渡せる展望場所、丘を下り朝市へ、花、果物、野菜、お菓子、パン、などを売る夜店のような店が軒を連ねる。
 続いてシャガール美術館。旧約聖書に取材したシリーズ作品の展示が売り。他の作品も豊富に見られるシャガールだけの美術館。(何の覆いもせずに直に作品を展示、写真撮影も自由、ゆったりとした入りとして展示で作品が見やすい。豪奢な時間が過ごせる。30分程度でもったいない。)マチス美術館もあるようだが、残念ながら対象外。
 コート・ダジュールの海水浴場や高級ホテル街はバスの中から見るだけ、ニース市内のレストランで昼食。
 午後は、バスで移動して、モナコ公国へ行き、宮殿、大聖堂を歩いて観光。モナコグランプリのコースを上から見下ろす。海と山の間にぎっしりとひしめく街並みが一つの国家。こんな国もありなんだ。
 13:00鷲の巣村エズに登り、一番高い植物園の頂上に。360度の景観が見事。エズの山麓にある香水工場を軽く見て、ニース市内へ戻る。エズの村の造りが印象的。
 ツアーに参加しなければ、ニースという街などわざわざくる筈のないところ。ニースもモナコもこういう暮らしもあるんだな、という程度の感想。エズの村の堅固な防御から、サラセン帝国の侵略の惨さを想像、海から垂直に近い険しい山の頂上に村を作り、厚い壁をめぐらせて外敵からなんとしても暮らしを守ろうと意思し実行した人々の思いが偲ばれてため息。下から見上げると標高400mの侵略者の意思を挫く高さ、ここに村を作れば安全を確保できると考えた村人たちの気持ち。今なお遺跡としてではなく現在進行形の生活する村として保存し続けている過去に対する考え方。