武蔵野日和下駄

10歳から続く乱読人生、年季の入った活字中毒、頭の記録メディアがダウン寸前、記憶のダイエット装置

 ゴールデンウィークの過ごし方

 絶好の行楽日和となったのだが、退職者は、自宅とその周辺で、のんびりと時間を過ごすことにしている。何日か前から、この時期の高速道路の渋滞予測を放送していた。こらえ性のなくなったわが身では、何十キロも続く渋滞は辛い。人出の時には引っ込み、閑散とした頃を見計らってのこのこ出かける。それが、時間だけは有り余るほどある退職者の動き方というもの。

 今日は、朝から爽やかな五月晴れになったので、自宅から北に向かって散歩に出た。木陰を選んで歩くと涼しくて気持ちが良い。ひんやりすると日差しの中に出て、少し歩行のピッチを上げる。シャツの袖をめくったり、襟元のボタンを外したりして、体温を調節しながら、快適に歩く。
 武蔵野の畑は、もう遅霜の心配がなくなったので、一斉にマルチシートを張り巡らせて、春蒔きの野菜の種蒔きや植え付けが始まっている。芽を伸ばし始めたサトイモのシートを破ってやる作業を農家のオバサンがやっていた。芽が出てきたら、そこに孔を開けて、芽が伸びるようにしてやる作業、しばらくは朝の監視が欠かせないらしい。芽を出したばかりのサトイモはみずみずしくて何とも可愛らしい。
 帰り道、住宅街の芝生の中に、小さな赤紫色の花をつけた20cmほどの可憐な花をみつけた。一斉に群がってそよ風に揺れながら、咲き乱れている。芝生が好きな雑草の類だと思うが、ついカメラを向けてしまった。