武蔵野日和下駄

10歳から続く乱読人生、年季の入った活字中毒、頭の記録メディアがダウン寸前、記憶のダイエット装置

 石垣島滞在の印象

 今月の7日(木)から16日(土)までの10日間、武蔵野の寒さを避けようという意図で、南の島石垣島へ行ってきた。どんなに寒くても最低気温が10℃を下がることがなく、晴れた日の日中は20℃を越えることもある亜熱帯で束の間の心地よい暖かさを楽しんだ。 (画像は散歩の途中、道端で見かけた可憐な雑草、名前はわからない)
 沖縄本島よりも台湾に近く、北緯24°と25°の間にあるので、植生は見慣れない亜熱帯の緑。滞在中の1日は、レンタカーを借りて島めぐりをしたが、周囲150kmの小さな島なので、1日でほとんど行きたい所をめぐり終えることができる。徒歩と自転車で移動していたので、上り坂のある高い所や遠い所をドライブしたが、車の数そのものが少なくまるで広域農道をドライブしているように長閑な感じがした。
 滞在中は曇りや雨が多かった。現地の人の話では、2月は1年のうちでも日照の少ない月らしいが、今年は少し異常らしく、農作物の日照不足を心配するニュースが流れていた。
 長期滞在して、のんびりすることが目的だったので、コンドミニアムタイプのホテルを使って、朝食以外は自炊してみた。現地の食材を毎日手に入れて、食べたことのない食材にチャレンジして、調理を楽しんだ。することがない時間は、時代小説とパズルをして過ごした。市街地にかなり大きな古書店があるので、気に入った古本をまとめ買いして楽しんだ。

 この島、北緯24°近い位置にあるので、南十字星が完全に見えるらしい。天文台で聞いたら、条件が良ければ明け方の3時頃南の水平線の近くで見えるというが、眠気に負けてしまった。 (画像は石垣島天文台でいただいたパンフレットにのっていた石垣島から見た南十字星、中央の下方にみえる4点の星が南十字星
 八重山平和祈念館で、戦争中の惨事、戦争マラリアを知った。沖縄本島の戦場と化した被害とは別に、空襲を避けるために人の住まない熱帯樹林のマラリア発生地域に強制避難させられて、島民に多数のマラリア死亡者が発生していた。不覚にも初耳だった。次のサイトに詳しい情報があるので見てほしい。ここでも戦争による庶民の苦しみには限りない。
http://www.kt.rim.or.jp/~yami/hateruma/mararia.html
 美しい海が最大の観光ポイント、観光地としては地味なため、のんびりと滞在するにはうってつけの地域。軍事基地がないので、島民の気持も穏やかなのかもしれないという気がした。