武蔵野日和下駄

10歳から続く乱読人生、年季の入った活字中毒、頭の記録メディアがダウン寸前、記憶のダイエット装置

 ベスト100と100選、探してみれば(その3)

 ベスト100と100選を探していて、恰好の出版物が出ていたことがわかった。『日本の100選データ・ブック改訂版』なるのがそれ、しかも財務省印刷局が発行、奥付を見ると1998年に初版が出て、2001年に改訂版が出ている。これはすごい。紙幣や切手などを印刷している現在の国立印刷局の前身が財務省印刷局政府刊行物なども印刷していたところ、情報の信頼性も高いことが期待できそう。

 取り寄せて内容を見てみると、すでに2回このブログでご紹介したものがたくさん出てくるが、まだ未紹介のものもかなりある。より分けるのも面倒なので、例によって、目次を引用してみよう。100選の項目名をコピーしてネットで検索すると、簡単に出どころのURLにたどりつけるはず、これまでそのやり方で100選のサイトをたくさん見つけたので興味のある方は、その方法でどうぞ。

1,名水百選 環境省環境管理局水環境部企画課
2,ふるさといきものの里100道 環境省白然環境局総務課
3,水源の森百道 林野庁治山課水源地治山対策室
4,残したい“日本の音風景100選 環境省環境管理局大気生活環境室
5,水と緑の文化を育む“水の郷百選”国土交通省土地・水資源局水資源部
6,農村景観百選 農林水産省農村整備総合調整室
7,都市景観100選 国土交通省都市・地域整備局都市計画課
8,元気のある商店街100 中小企業庁小売商業課
9,ふるさとおにぎり百選 食糧庁
10,歴史の道百道 文化庁文化財保康郎記念物課
11,日本の道100選 国土交通省道路局
12,関東の駅百選 関東運輸局鉄道部管理課
13,日本の渚・百選 「日本の渚・百選」中央委員会
14,森林浴の森100選 地球環境財団
15,日本の滝百選 緑の地球防衛基金
16,日本の白砂青松百選 日本の松の緑を守る会
17,米作り100選  全国農協中央会
18,さくらの名所100選 日本さくらの会
19,日本の都市公園100選 日本公園緑地協会
20,ふくしま緑の百景 福島県総務部
21,房総の魅力500選(自然100選) 千葉県文化国際課
22,山梨百名山 山梨県観光課
23,ふるさとの水辺百選(山梨県) 山梨県河川課
24,静岡県のみずべ100選  静岡県土木部河川課
25,大阪みどりの百選 大阪緑の環境整備室
26,島根の名水百選 島根県環境保全
27,熊本名水百選 熊本県環境保全課水保全対策室
28,あおもり魅力百選 青森県庁文化観光推進課
29,ふるさとみやぎ文化百選 宮城県文化振興課
30,ふるさとみやぎ文化百選  宮城県文化振興課
31,とちぎのまつり100選 栃木県企両部広報課
32,湖国百選・庭編 滋賀県庁企両県民部地域振興課
33,京都府福祉のまちづくり100選 京都府保健福祉部保健福祉総務課
34,とっとりの誇り100選 鳥取県企画部
35,さが天下逸品佐賀百選 佐賀県広報公聴課
36,福岡県文化百選 福岡県生活文化課
37,盛岡百景 盛岡市役所環境課(岩手県)
38,秋田市ふるさと名所百景 秋田市役所広報課(秋田県)
39,ふるさと山形の道愛称百選 山形県観光物産課
40,茨城観光100選 茨城県商工労働部観光物産課
41,とちぎの景勝100選 栃木県企両部広報課
42,房総の魅力500選(特産100選) 千葉県文化国際課
43,新東京百景 東京都生活文化局
44,せたがや百景 世田谷区企両部都市デザイン室
45,杉並百景 杉並区役所まちづくり推進課
46,しながわ百景 品川区企画広報部
47,かながわの名産100選 かながわの名産100選協議会
48,岐阜の宝100選 岐阜市役所文化行政推進室
49,金沢名木百選 金沢市花と緑の課
50,みえの樹木百選 三重県農林水産邦林政課
51,ふるさと自慢百選(網野町) 網野町役場企画課
52,奈良市百景 奈良市役所文化振興課
53,岡山県お土産百選 岡山県商工労働邦観光物産課
54,長崎県新観光百選 長崎県観光物産課
55,民間の100選(百名山を含む50項目が一覧表になって紹介されている)
56,森の巨人たち100選 林野庁業務課国有林野総合利用推進室
57,日本の棚田百選 農林水産省構造改善局開発課
58,公共建築百選 公共建築協会
59,日本の灯台50選  海上保安庁灯合邦監理課
60,日本の水浴場88選 環境省環境管理局水環境部企画課
61,和歌山の朝日・夕陽100選 和歌山県観光局交流課
62,京都の自然200選 京都府企画環境部
63,ふるさと福井の自然100選 福井県福祉環境部自然保護課
64,富山の建築百選 富山県広報課
65,長崎の文化百選 長崎県県民生活環境部民生課文化振興室

 これらの100選は、すべて政府関係機関地方公共団体のどこかが、何らかの目的のためになんらかの基準のもとに選定したものばかり。
 この本の前書きでは、この本を参考にして、さらに100選のオリジナル追加を呼び掛けてさえいる。頼もしいというべきか、ご苦労様というべきか、あまりの多さに吃驚。この国では、ある時期、おそらく2000年前後だろうが、国中で100選ブームとでも言うべき現象が、官公庁にあったのかもしれない。
 ともあれこの本、ちょっとした空き時間にぺらぺらとめくっていると、この国に一時期広がっていたと思われる100選への情熱に押されて、たじたじとなってしまう。いろんなところから、ベスト100や100選を探していた自分に、何やってんだと言いたくなってきた。
 ベスト100と100選にチト疲れたので、ここいらで一休みします。