武蔵野日和下駄

10歳から続く乱読人生、年季の入った活字中毒、頭の記録メディアがダウン寸前、記憶のダイエット装置

 10月第2週に手にした本(10〜16)

*同じ本を買ったり、読んだことを忘れたりするようになってきたので、読んだり読みかけたりした本を備忘録としてメモ、週1で更新していきます。
◎鳥見迅彦篇『エーデルワイス・シリーズ2山の詩集』(角川書店1968/4)*鳥見迅彦が編集して解説を書いている山の写真とイラストを配した山岳詩集、翻訳詩を含めたくさんの山の詩が集められている。写真も詩も素晴らしい顔ぶれ。
別冊宝島962号『マイルス海賊版ベスト50』(宝島社2004/2)*余りにも膨大な海賊版が出続けているマイルスの海賊版入門書。著作権者の正規の許諾をえていない音源をこんなに評価せざるを得ない理由が、マイルスの音楽とそのビジネスが内包していたと言うことか。死後も規格に納まらない人。
結城浩著『結城浩のWiki入門』(インプレス2004/4)*wikiの概念と機能、そしてその作り方と活用方法についての丁寧な解説書。
◎田中清光著『山と詩人』(文京書房1985/12)*サブタイトルに「明治・大正・昭和の詩と自然」とあるように、本書は近代詩史と近代登山史の重なりから、近代におけるこの国の自然観の歴史的変遷を辿る試み、600頁を超える大冊、時間をかけて楽しみたい。
山本義隆著『重力と力学的世界―古典としての古典力学』(現代数学社1981/10)*後書に内容のモチーフについて「完成された体系としての力学理論ではなく、歴史形象としての、時代の世界観としての、古典力学を書きたかった」ある。その後の科学史における画期的な著作群の出発点にあたる記念碑的著作。
シモーヌ・ヴェーユ著『シモーヌ・ヴェーユ著作集5根をもつこと』(春秋社1967/9)*咀嚼するのに時間が必要、何度も読み返していこう。
◎トニー・タナー著『言語の都市―現代アメリカ小説佐伯彰一、武藤脩二訳(白水社1980/6)*1950年から70年頃までのアメリカ文学の広範な文学評論、予備知識のない作家が多く、系統的なアメリカ文学への知識不足を痛感。
田口和裕、森嶋良子著『mixi完全攻略マニュアル』(インプレス2005/9)*可成り古いが、ミクシィなるメディアの機能と概要を知るために、やってみないと分からないか。
金時鐘著『原野の詩―集成詩集』(立風書房1991/11)*しなやかで強靱な日本語は在日の深みで紡がれた詩言語だろうか、とても一気に読み通せない重みと厚みに圧倒される。
◎中野博嗣著『ハイドン復活』(春秋社1995/11)*膨大な作品数を誇るハイドンの幅広い作品群を、ジャンルごとに整理して簡潔に解説したハイドン入門書。