武蔵野日和下駄

10歳から続く乱読人生、年季の入った活字中毒、頭の記録メディアがダウン寸前、記憶のダイエット装置

 新たな生活空間の構築(22)


赤城山麓と武蔵野の二地域暮らし》


私たちが山荘を入手したことを知った友人の中には
やがて引越しをしてそちらで暮らすようになるだろうと
予測する方々がいらっしゃいますが
今のところそれは全く考えていません。


首都圏の外れの武蔵野の片隅で長年暮らしてきたのは
なによりもそこが気に入ってのこと。
40年近い歳月は、いつの間にか地域社会に深く根を広げ
かけがえのない生活圏を作り上げてきた。
現住所での暮らしが与えてくれる分厚い安堵感は
なにものにも替えがたいものなので
移住という選択肢はまずあり得ない。


したがって山荘という新たな生活空間は
第二段階にはいった老後の人生の
生活の充実を図るためのもう一つのベースキャンプ、
音楽と読書、工作と雑木林作業などなどやりたいことを実践する所。


山荘は山林の中にあり
その山林は前橋市に属する中山間地域
群馬県の水源地域保全条の水源地域に指定されている。
周辺にあるのは、乳牛や肉牛を飼育している牛舎、
苗木を育てている園芸農家、
高原野菜をつくっている野菜農家など、
一家の誰かが勤めに出ている兼業農家が多く、
見渡す限り田園風景がひろがっている。


山荘の敷地は、宅地と山林
農地はまったく含まれていない。
近所の方から畑をやるんなら貸すよと勧められているけれど
その時間はありそうにないのでお断りしている。
敷地内の雑木林の手入れと雑草との付き合い
家屋のメンテナンスと趣味に過ごす時間で
山荘の一日はあっという間に過ぎてゆく。


1ヵ月の半分以上を山荘で過ごしたのは
今のところ真夏の8月の17日が最高、
暑い7月はがんばったけれど半分以下の12日、
あとは10日に満たない。
武蔵野の現住所での暮らしの比重があまりにも大きい。
将来的には半分半分程度がいいかなと考えているけれど
今のところ三分の一を超えるのは難しい。
山荘にいれば現住所での予定が気になり
現住所にいれば山荘のやり残した作業が気になる
この半年間、そんな日々が続いています。