武蔵野日和下駄

10歳から続く乱読人生、年季の入った活字中毒、頭の記録メディアがダウン寸前、記憶のダイエット装置

 新たな生活空間の構築(76)


《笹薮の茂り過ぎ対策》

 山荘の敷地の大部分が斜面のため、強い雨が降ると土壌流出が起きるので、土壌流出を抑制する目的で、繁茂している笹との共存を模索している。昨年一年ほど、山荘の周りと雑木林の通路以外の笹は、刈り払うのをひかえて茂るにまかせてきた。そのせいで、林の笹の茂り方が凄いことになった。残念ながら見た目にも荒廃した感じになってしまった。(画像は、南斜面の繁茂した笹薮、藪が好きな野鳥やキジの隠れ場所にもなっている、中には木苺や山椒の木の鋭くて痛いトゲが潜んでいる)

 先日、山荘の近所のおばあちゃんと世間話をしていた折に、笹が藪になってきたので、今年は東側の斜面のカタクリが花をつけるかどうか気にしていると言う話をされた。カタクリが育つ条件に冬場の日照が大事なことは分かっていたが、その辺りが急斜面で、土壌流出が顕著なこともあり、笹の手入れを意識的にひかえていたのである。カタクリが花咲く時期が近づいてきて、笹の始末が悩ましい。

 笹などを根絶やしにしてしまう農薬外の除草剤を使うのは論外として、やはり見た目も大事だということに目を向けることにした。笹は茂った上部を刈り取ったくらいでは根はびくともしない。葉を刈り取ってしまうと地面に打ち付ける雨の強度は緩和できないものの、表土を削り取る雨水の作用を張り巡らせた根の網目で抑制してくれることは期待できる。

 苦しい選択ではあるが、場所を選んで笹薮の一部を刈り払うことにした。刈り払い機で笹薮を刈ると、刈り取った笹の体積がすごい。以前には枯らしてから薪ストーブで燃して灰にしていたけれど、枯れた笹の小山が目障りなので、小型のチッパーで破砕して、敷地の通り道に撒くことにした。刈り取った笹を集めて、集積用の袋に詰めてチッパーのあるところまで運び、バリバリと破砕すると容積はみるみる小さくなり扱いやすくなる。

 山荘暮らしは2度目の春になるが、試行錯誤がまだまだ続きそう。できることは業者にたのまず、出来るだけ自分でやろうと考えているので、失敗も生活の一部と考えて楽しむことにしているのである。