武蔵野日和下駄

10歳から続く乱読人生、年季の入った活字中毒、頭の記録メディアがダウン寸前、記憶のダイエット装置

 『ツーリングマップル1北海道』(発行昭文社)

toumeioj32006-09-17

 車で移動する時、カーナビが便利なことが言うまでもないが、画面が小さいことから、何日もの旅行となるとどうしても何らかの地図帳が必要となる。8月の中ごろ、避暑を兼ねて2週間あまり北海道を旅行した折も、地図が欲しくなっていろいろ考えた末に買ったのが、このツーリングマップル①北海道。
 キャンプと車中泊と公共の宿を組み合わせ、毎日必ず日帰り温泉に入浴するという、なんとものんびりしたロングドライブだったが、この地図帳が大活躍。豊富な情報量とツーリングやドライブする人に欠かせないデータをきちんと提供してくれること、まことに頼もしい旅のお供になってくれたことだった。
 出版社のサイトを見ると、初代の発行から20余年になると言うから、長く愛用され続けているものと思われる。 http://www.mapple.co.jp/publ/touring.html 休みになると、よくオートバイにまたがって遠出をしていた若い頃は、今のA5版サイズより一回り小さなB5版だったように記憶している。書庫を探してみたら、1991年版の昔のツーリングマップ(まだ商品名がマップルになっていない)がでてきた。

現在のものよりやや情報量が少ないものの、ツーリングやドライブに便利なようにというコンセプトは変っていない。スタッフによる実踏をセールスポイントにしているところもツーリングお勧めコースの表現方法も同じ、これがベストというほどにプランが煮詰まっている。感心した。

そして何と1997年版のA5版リング式の2代目のツーリングマップルまで出てきた。改めて内容を見てみると、91年版よりも97年版は情報量が増え、進歩の跡がうかがえる。スタイルとしては、現在のものが3世代目になるのだろうが、使いやすさの点でも一番だ。携帯と連動する仕掛けになっているが、地図それ自体の完成度が高いので、特に利用価値が増したと言う感じは受けなかった。しかし、サイトの情報量が増えて、サイトの構成が進化し、機能が向上すれば、携帯連動の画期的な地図帳に発展するかもしれない。
 このツーリングマップルは、ライダー御用達にしておくのはもったいない。ロングドライブを楽しむドライバーにこそぴったりの地図として、若いドライバーにお薦めしたい。それと、もう一つ、先週のような長雨の日には室内で地図を見ながら、机上ツーリングなどどうだろう。情報量が多いので想像力を使ったそんな楽しみ方も可能にしてくれるのもこの特異な地図帳の特徴だろう。