武蔵野日和下駄

10歳から続く乱読人生、年季の入った活字中毒、頭の記録メディアがダウン寸前、記憶のダイエット装置

 カラマツ樹林帯の紅葉


この時期、標高1000mあたりに生えている
カラマツの森が一斉に紅葉する。
12月になると、紅葉したカラマツの針葉が地上に降って
ふかふかした落ち葉の絨毯となる。
その頃の出来立てのカラマツの絨毯の歩き心地は素晴らしい。
裸足になって駆け回りたくなる。


紅葉したカラマツの森に入ると、
視界全体が、渋みのある黄色に染まり、
豪華な黄色いドームに閉じ込められた気分になる。
耳を澄ますと、
沈黙の底へかすかな音をたてて
カラマツの針葉が降り積もる音が聞こえる。
北国の雪が深夜に降り積もる音を思い出す季節感の響き。