武蔵野日和下駄

10歳から続く乱読人生、年季の入った活字中毒、頭の記録メディアがダウン寸前、記憶のダイエット装置

 Googleマップの「ストリートビュー」

 知り合いから教えられて、Googleマップの新しいサービス、「ストリートビュー」を見てみた。驚いた。文字通り、地上から見た道路(公道)からの風景を移動しながら眺められて、360°の視野が展開する。ここまでやるのか、という思いと、この次には何が出てくるのか、という思いが交錯して、反ユートピアSFの怖い未来社会を連想してしまった。プライバシー保護への配慮は、車のナンバーや表札の名前などである程度感じられるが、ここまでやると不快感を持つ人もいるような気がするがどうだろう。公道での撮影については、誰でも自由のはずだが、一企業がここまで街の風景に侵入してくると、やりすぎじゃないのかなという疑問が頭をもたげないでもない。 (画像は、「ストリートビュー」の案内画面、Googleマップを開けば誰でも簡単にストリートビューを開始できる)
 クレームが発生したのか、一部削除されてしまった画像もあるので、それなりの対応をしているのは分かる。画像が増え続けており、例えば、一度行ってみたかったアラスカのフェアバンクスの市街地を散歩気分で眺められるなど、考えようによっては嬉しいサービスであることは間違いない。利用の仕方によっては、大変に便利なツールとして使えると思うが、世の中、悪意のある人間やおかしな奴もけっこういてこその人間社会なので、とんでもない悪用法を思い付く奴も出てこよう。まだ一部の地域しかカバーできていないので、今後の展開に注目したい。
 私の中でも是と非が入り乱れてしまったので、きっと賛否両論に分かれると思うが、是非ご自分の目で、どんなサービスなのかつぶさに見てほしい。私は、居ながらにして何人もの友人の家の前を通り抜けて、相当に精度が高いことを確認した。ネットを介した世の中の変化は目まぐるしく、うっかりすると進化の波から取り残されそうになる。好奇心だけは錆びつかせたくないと思う今日この頃だ。
 INTERNET Watch というサイトに、詳しい紹介があるので、そちらを見てほしい。
http://internet.watch.impress.co.jp/cda/news/2008/08/05/20489.html