武蔵野日和下駄

10歳から続く乱読人生、年季の入った活字中毒、頭の記録メディアがダウン寸前、記憶のダイエット装置

 みるみる葉をのばしてきたアマリリス

 ベランダと室内で大事に、やや過保護気味にしているアマリリスが、このところの暖かさに反応して、急に葉っぱをのばしてきた。歳時記をみると夏の季語になっているが、我が家ではいつも春に花をつける。葉の脇から花芽が見えているので、間もなくスックと茎をのばしてきて、今月中にも大きな花を開き始めるだろう。
 ネットで検索してみたら、季節感を気にしなくてもいい感じの、ちょっと面白い句を見つけたので引用しよう。

もの言わぬものたちの声アマリリス   越冬こあら

 ぐんぐんと葉をのばすアマリリスを、暖かさを歓迎する球根からのメッセージと考えれば、こういう風に解釈できないこともない。本当は、四方に開いたトランペットのような花から着想した歌だろうが、勝手に現状に引きつけて誤読して楽しんでみた。作者のネームとセットにしてニヤリとなった。