武蔵野日和下駄

10歳から続く乱読人生、年季の入った活字中毒、頭の記録メディアがダウン寸前、記憶のダイエット装置

 咲き出した桜、花冷えでしばしのフリーズ

 例年楽しみにしている駐車場脇のソメイヨシノの古木がついに咲き出した。何年か前にばっさりと枝を切られて、見る影もなくなったこともあったが、ようやく桜の樹の形を取り戻して、豪華な満開の姿を見せられるようになってきた。
 立派に成長したので散る花びらの量も、晩秋の落ち葉の量も半端ではないが、花の時期の豪華さが、それらがもたらす面倒な作業を償って余りある。根本の方に若干ではあるが、老化の兆しが見えてきた。水辺のソメイヨシノは何時までも元気なので、水が足りないのか気がかりだが、私物ではないのでいかんともしがたい。
 下の画像の桜は、幹の途中から直に莟をだして花をつけたもの、通常の枝と比べて、風が当たらないせいか咲くのが早い。小さな若葉まで顔を覗かせている。今日は冷え込んだので蟻はまだ来ていなかったが、暖かくなると一斉に昆虫たちの活動が始まる。今日花に来たのは、ふっくらした野鳥たちだった。
 歳時記から引用しよう。

  さまざまの事思い出す桜かな   芭蕉


  よるとしや桜のさくも小うるさき   一茶