武蔵野日和下駄

10歳から続く乱読人生、年季の入った活字中毒、頭の記録メディアがダウン寸前、記憶のダイエット装置

 武蔵野の屋敷林、芽吹きの季節

 朝日新聞主催の「にほんの里100選」に選ばれた<三富新田>の農家の屋敷林が素晴らしい。雑木林と畑と屋敷林がセットになった江戸時代からの開拓村の面影が、今もはっきりと残っている。
 大きく成長をとげた大木に守られて、屋敷林はどんな強風からも農家の家屋を守り、夏の日照りを遮り、冬の北風を押しとどめ、農家の暮らしをがっちりと荒々しい自然の脅威から防御している。
 そんな農家の屋敷林にも、春の芽吹きが満ちあふれ、見事な景観を作り出している。昨日行った畑の側の屋敷林の外側に見たこともないほど高く育ったヤマザクラを見つけた。周囲の芽吹いたばかりの木々の間で、大きな綿菓子のようなピンクのうっすらとした花の枝を広げていた。 (画像をクリックしてオリジナルサイズで見ると少し感じが掴めます)
 武蔵野の春は、日ごとにめまぐるしいほどの変化を見せながら、新緑の季節へと移行中である。