武蔵野日和下駄

10歳から続く乱読人生、年季の入った活字中毒、頭の記録メディアがダウン寸前、記憶のダイエット装置

 温泉旅行とミステリィ


 しばらく更新しなかったのは、伊豆高原の温泉宿に3泊のお泊まりに行っていたから。何かを見るという観光目的ではなく、楽しみにしていたミステリィを数冊持って読書を楽しむため。 (画像は旅行中、バラ園でのレストランで見かけた睡蓮)
 朝起きてまず温泉、洗顔もグルーミングも温泉で済まし、部屋に帰ったらひたすら読書、食事の合図があったら食堂へ行き、部屋に戻ればまた読書。毎日、浴衣とバスタオルを交換してもらい、布団の上げ下ろしから部屋の掃除、食事の全てをサービスでやってもらい、自分がやることと言ったら、温泉に浸かることと、ミステリィの続きを読むこと、これは何とも贅沢なお楽しみだった。こんな温泉旅行は初めてだったが、なかなか良かった。ページをたどるのに目が疲れたら、車を出して近くにあるお気に入りの小さな美術館をのぞきに行き、帰ってきたらまた読書。
 今回持っていったのは、このところミステリィファンの間で評判のスウェーデン製のミステリィ「ミレニアム」、先を急ぎたくなるの押さえて、ゆっくりじっくり楽しみながら夢中になってページをめくる。梅雨の最中なので蒸し暑い、部屋をエアコンでしっかり冷やし、温泉で温まり汗ばむ火照りを冷ましながら、スリリングなストーリーを追いかけるのは、何とも言えない醍醐味だった。
 この楽しみに必要なのは、①良い温泉、②豪華すぎない食事、③手頃な価格の清潔な宿、④歓楽街から外れた静かな環境、⑤読み出したら止められない面白本数冊、これだけ揃えば間違いありません、絶対お勧めです。