武蔵野日和下駄

10歳から続く乱読人生、年季の入った活字中毒、頭の記録メディアがダウン寸前、記憶のダイエット装置

 11月上旬の早朝散歩、武蔵野の秋たけなわ

 11月上旬ころの武蔵野の日の出は、ちょうど午前6時頃、気温も次第に低くなり、晴れた夜の朝は、放射冷却のために大気が地表よりも低くなり、地面を這うようにして地上すれすれの朝靄が発生して幻想的な情景を見せてくれる。
 定刻の5時に起床して、朝のコーヒー一杯で目を覚まして外に出ると、日の出前の戸外はまだ薄暗い。愛車のキーをひねり、3km離れた公園の駐車場に移動する。途中の車道脇の道は、行きはいいのだが、疲れてきた帰りがしんどい。快適な公園内の散歩だけを楽しみたいので、最近は途中の道は車で移動することにしている。
 10月の中旬あたりから、公園内の散歩途中で日の出を迎えるようになってきた。チョットした森の中なので、木々の間からチラチラ日の出は見え隠れするだけだが、薄暗い森全体が次第に明るくなってくるのは、すこぶる気持ちが良い。
 木々の間からみえる森の中の空き地が、金色の朝の光を浴びて、印画紙から浮かび出る画像のように、次第に鮮明になりコントラストも強くなり、輪郭がくっきり浮き出してくる。世界が新しく生まれ変わるイメージの原風景の一つと言っても良いかもしれない。
 1時間足らずの散歩の間に、身体をひねったり伸ばしたり、歩調を変えたりして心拍数を上げたり抑えたり、遊具を使って腹筋を鍛えたり懸垂したり、少し汗ばむ程度まで体調を整えながら公園内を気ままに歩き回ってくる。
 ここ1週間でも銀杏並木の色合いは随分変わった。園内の広葉樹もみるみる色づき、少しずつ葉を落としはじめている。10℃を下回る前から、気の早い葉から少し色づきどんどん落ち葉になってしまっている。