武蔵野日和下駄

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 新河岸川水系の身近な川の一斉調査


 新河岸川水系の身近な川の一斉調査に行ってきた。全国の環境関連の市民団体によるこの催しに参加するようになって、もう10年以上になる。 (右の画像は、協力的な高校の化学教室に集合、採取してきた水を検査しているところ、左の画像は砂川堀のサンプリングポイントの一つ)
 私が住んでいる地域は、水の便がよくない武蔵野の外縁にあたり、辺りには全く水田はなく農業は畑作のみの地域、それでも狭山丘陵を源流とする僅かな河川が細々と流れている。荒川の支流である新河岸川の、そのまた支流にあたる砂川堀がそれ。狭山丘陵のわき水が流れる上流域は、<砂川>と呼ばれているが、所沢市内を横切る辺りは暗渠となって地下に隠れてしまい、再び農村地域で地上に出るころには、透明だった清流は濁りを含んだ目をそむけたくなるような流れとなり、名前も<砂川堀>と<川>ではない<掘>と情けなくも呼ばれるようになってしまい、新河岸川に流れ下って行く(苦笑)。

 市街化地域の雨水を集めて流れる市街地の川の特性として、晴天が続けば水量が減り、大雨が降ればたちまち濁流に変身する表情の変化の激しい川。そのために洪水対策の護岸工事が徹底しており、住民はおいそれと流れに触れることが出来ないようになっている。まるで見ず知らずの他人のような顔をした川といえばいいか。そんな川でも、自然の摂理として、周辺地域に大気汚染や土壌汚染があれば、最終的にはこの川の汚染となって現れるに違いないのであり、そんなわけで10年以上水質検査をして監視してきた。調査項目は、

気温、水温の他に、
pH(水素イオン濃度)
EC(電気伝導度)
COD(D)(化学的酸素要求量)−COD(化学的酸素要求量)
NO2-N(亜硝酸態窒素)
NH4-N(アンモニア態窒素)
流量(川幅、流水幅、水深、流速)
透視度などを

簡易測定キットを使って調べている。
 これらを指標にして、いずれかに著しい変化があれば、改めて詳細な調査をするつもりでいるが、これまでは精密検査を必要とするような事態に遭遇したことはなく、毎回、安堵のため息をついている。
 興味のある方は、以下のサイトをご覧ください。
身近な水環境の全国一斉調査全国水環境マップ実行委員会HP
http://www.japan-mizumap.org/