武蔵野日和下駄

10歳から続く乱読人生、年季の入った活字中毒、頭の記録メディアがダウン寸前、記憶のダイエット装置

 アフター・ダイエット(1)


昨年の後半7ヶ月間、ダイエットに取り組んでみた。結果は体重が15kg減り、BMIが22〜21の間を行き来するするようになった。目標としていた理想体重をなんとか達成した。ダイエットに取り組んでみて初めて分かったことは、体重を減らすことよりも、減った体重を落ち着かせることの方が難しいということだった。
健康を維持もしくは増進しながら、ダイエットを達成した後、新たな体重に身体と食習慣を馴染ませることは、ダイエットの延長線上にある大事な課題であることに気が付いた。従って、これからはダイエット後の生活について考えてみたい。題して「アフター・ダイエット」。
私の場合、ダイエットの後半、体重の減り方を減速させるためにダイエットを緩めてきた。動物性タンパク質の摂取量を増やし、炭水化物の量も少しずつ以前の量に近づけてきた。体重の減り方を、1か月1kg以下に抑え、徐々に体重が平行に近付くように気を付けてきた。その結果、目標としたBMI22を達成できたのだが、体重はまだ少しずつ減り続けている。
年が変わって1月に入ってから、体重の落ち着かせ方に苦労している。半年間のダイエット効果が、何となく持続していて、月に1kg弱、いまだに体重が減り続けている。減らすことに慣れてしまった食事を、今さら以前の状態には戻せない。戻せば、ダイエットの対句のようにして語られるリバウンドは必至だろう、リバウンドは嫌だ。それに、腹八分、少なめの食事量が生活する上で快適なことがよく分かった。
グラフを見ると、徐々に体重が平行状態を回復しつつあることは分かっている。このまま減り続けて、ゼロになること(笑)はないだろう、今度は、朝晩よりも、昼食のボリュームを少し増やしてみてみようかと考えている。
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さて、話題は変わるが、新年の1月5日放送の「ためしてガッテン」はダイエット特集だった。見ていて一点、その通りだと思える指摘があった。番組の後半で<“おなかが減らなくなる”スゴ技>として紹介していた「1回の食事の量を減らせばお腹が空かなくなる」というもの。理由は、「血糖値の上昇・降下がゆるやかになって空腹感を感じにくくなる」ということだった。これは昨年のダイエットで身をもって実感したことと同じである。意外なことにガッツリ食べた時の方が空腹感はきついのだ。
私の場合は、カロリーの高い動物性タンパク質とご飯の量を減らして、間食を一切止めただけだったが、最初の頃は、空腹感は強かったが徐々に我慢できる程度に収まっていった。そのうちに空腹であること自体に慣れてしまった。主食を減らすというのは、正しいダイエット法だと痛感した。
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ダイエットの話になると、必ず聞かれることがある、「リバウンドしませんでしたか」という質問である。ほとんどセットになっているかのように思い込まれているダイエットとリバウンド、ダイエットの終わらせ方と終了後(アフター・ダイエット)についての正しい知識があれば、リバウンドはあり得ないのではないかと思うが、どうだろう。
食べたいものを食べたいだけ食べるという、以前の肥満に繋がった飽食の生活にもどれば、リバウンドは必至だろうが、食事制限のダイエットで身につけた意識化された食生活を送るようになっていれば、主食と主菜の量をどの程度に抑えればいいか、自ずから明らかではないだろうか。
薬品や特定の食品でのダイエットについては、経験がないのでよく分からないが、効果のあった食品や薬品の摂取を止めて、食生活を元に戻せば、結果は元にもどってしまうので、そちらの方がアフター・ダイエットはより難しいだろうという気がする。