武蔵野日和下駄

10歳から続く乱読人生、年季の入った活字中毒、頭の記録メディアがダウン寸前、記憶のダイエット装置

福島第1原発で起きていることを正しく理解するために(8)


大震災発生から1ヶ月が経過した。遂に、「経済産業省原子力安全・保安院は12日、東京電力福島第1原子力発電所の事故について、国際評価尺度(INES)の暫定評価で最も深刻な「レベル7」に引き上げると発表した。」(ロイター)という報道が流れた。
とっくにスリーマイル島原発事故の規模を超えているとは思っていたものの、やはり原子力安全保安院から公式に評価が発表されると、ショックである。放射性物質の放出量は十分の一というコメント付きだが、収束の見通しがないままに推移すれば、今後どれだけ放出量が増えるかわからない。
その後、原子力関係の情報を検索していて、原子力使用を推進する立場の巨大な情報サイトが見つかったのでご紹介しておきたい。題して「原子力百科事典ATOMICA(あとみか)」、財団法人の<高度情報科学技術研究機構>が運営しているサイトである。http://www.rist.or.jp/atomica/
プロフィールに以下のような紹介テキストがあったので、引用しておこう。
原子力百科事典ATOMICA(あとみか)は、原子力に関連した幅広い情報を誰もがインターネットで手軽に入手できることを目的としてつくられたものです。様々な利用者のニーズに応えられるように、専門性の高い事柄に関してもできるだけ平易に解説し、原子力を専門としない方々(教育関係者、報道関係者、原子力行政に携わる公務員、大学生など)が理解できるよう配慮して制作を行っています。」
今となっては、原子力利用の安全神話がどのように広報されてきたのかが、よく分かる見本のような気がしないでもないが、原発推進派のサイトを紹介しないのは片手落ちになるので、あえて紹介の労をとった次第。
お金と時間がふんだんにつぎ込まれたビッグサイトです。