武蔵野日和下駄

10歳から続く乱読人生、年季の入った活字中毒、頭の記録メディアがダウン寸前、記憶のダイエット装置

 朝のワンプレート(1)

 昨年の今頃は、「うちの朝餉」と称して、朝ご飯をシリーズで紹介していた。あれらは私にとって一番簡単で楽で食べて美味しく、体調も良いと思える朝食だった。もう何年も同じような朝食が続いている。この頃、使用しているお皿は、強化ガラス食器コレール、楕円形の幅31cmのものをショッピングモールのバーゲンで入手した。軽くて丈夫、扱いやすいので重宝している。
 さて、ワンプレートで食卓を整えるところから、この国の古い時代の食事風景である<銘々膳>に興味がわいたので、少しネットで調べてみたところ、
図録日本人の食卓の変遷 http://www2.ttcn.ne.jp/honkawa/2375.htmlという大変に分かりやすいサイトに辿り着いた。結論からいうと、日本人の食卓は「銘々膳からチャブ台を経てテーブルへ」と変遷してきたというのである。説明を読むと、この国の食卓事情が要領よくまとめられており、とても興味深い。
 その記事を参考にすると、ワンプレートを使うやり方は、一種の銘々膳方式への先祖返りではないかという印象をもった。私としては、今が歴史上稀に見る飽食の時代だからこそ、カロリーコントロールと栄養バランスを考えると、このワンプレート方式が良いのではないかと思っているのだがいかがだろう。
 前置きはこれくらいにして、さっそく献立を紹介してみよう。

3月某日の朝食(上) ・味噌汁(ジャガイモ、玉葱、干し椎茸、油揚)・ご飯・菜の花のおひたし・新玉葱白キムチ・人参の温野菜・オクラ・大豆とひじき煮物・ほうれん草のおひたし・赤蕪の甘酢漬け・蕪の酢漬け・牛蒡のキンピラ・オムレツ・画像にはないがコーヒー入りホット牛乳


3月某日の朝食(下) ・味噌汁(ジャガイモ、油揚、干し椎茸)・ご飯・青梗菜の温野菜・人参の温野菜・京菜おひたし・蕪の酢漬け・オクラ・蕗の旨煮・ニラのおひたし・ウルイの甘味噌和え・椎茸の旨煮・オムレツ・画像にはないがコーヒー入りホット牛乳


江戸時代の頃の、大きめの銘々膳であった箱膳のサイズが、横45センチほどだったようなので、ちょうど同じくらいの大きさかもしれない。和風旅館などでは、今でも部屋食の場合、箱膳を複数用意するところがあるようだ。