武蔵野日和下駄

10歳から続く乱読人生、年季の入った活字中毒、頭の記録メディアがダウン寸前、記憶のダイエット装置

 朝のワンプレート(12)

 誰のために食事を作り続けるか?このことが意外にもとても大事だと言うことに気がついた。勿論、自分のために作るが基本だ。あるいは、自分の身近かにいる人を含めてもいい。自分と家族が食べる食事が家庭料理である、当たり前か(笑)。
  もう一つ大事なのは、いつまで作り続けるかということ。勿論、身体が言うことをきいてくれる限り、ずっと死ぬまで作り続けるということ、これも家庭料理なら当たり前のこと。
 この二つの条件を満たすことの出来る食事作りが、家庭料理の必要条件であろう。この条件から外れるものは、どんな美味しくても、長続きしないか、身体に合わないか、飽きてしまうか、大変すぎるか、いずれかの理由で、家庭料理に相応しくなかったということになる。
 5年ほどしか続けていなくて、あまり大きなことは言えないが、ご紹介している<うちの朝のワンプレート>には、そんな意味を含めている。
長続きするために必要な料理法の条件を考えてみた。作るときに多少手間がかかっても構わないが、大事なのは保存性である。
(1)冷蔵庫で3〜5日間ほど保存しておいても安心して食べられること。
(2)冷蔵庫で3〜5日間ほど保存しても美味しく食べられること。
(3)冷蔵庫で3〜5日間ほど保存しても色が悪くならないこと。
(4)冷蔵庫で3〜5日間ほど保存して、温め直しの必要がないこと。
個々の食材によって数日間の差異はあるが、保存日数を考えて配膳してしまうので、せっかく作った食材をダメにしてしまうことはほとんどない。どれかの食材が身体に良いか悪いか関係ないので、ヘルシーかどうかは考えなくても良い。
 食事システムを考えるとき、自分のためにこれからずっといつまでも作り続けられるかどうか、これが大事である。一日や二日ではない、何年もずっと作り続けられる持続性、これが家庭料理の基本的な条件である。
 作り続けるためには、余計な手間がかかりすぎるのは、大きな欠点、調理器具を新たに購入する以上に、余計に手間がかかるのは最もいけない。
 何度も作り続けていると、必要な手間か、それとも余計な手間か、判断できるようになる。
 すべての料理はいかに手間をかけるかではあるが、余計な手間はかけたくはない。何度も何度も作ってみて、これは良いと生き残ったものが合格点がつけられる家庭料理と言えまいか。


 前置きはこれくらいにして、朝の献立を紹介してゆこう。この日も都合により単身の食卓だった。

4月某日の朝食(上) ・お吸い物(インスタント吸い物、小松菜、ネギ)・ご飯・ほうれん草のおひたし・モヤシのおひたし・人参の温野菜・サツマイモの温野菜・高野豆腐の旨煮・白菜キムチ・蕪の甘酢漬け・プレーンオムレツ・画像にはないがコーヒー入りホット牛乳


4月某日の朝食(下) ・味噌汁(インスタント味噌汁、ネギ、小松菜)・ご飯・ほうれん草のおひたし・モヤシのおひたし・蕪の葉のおひたし・人参の温野菜・白菜キムチ・蕪の甘酢漬け・高野豆腐の旨煮・プレーンオムレツ・画像にはないがコーヒー入りホット牛乳


汁物に使ったのは、金沢土産の麩のお吸い物、1人だけの食事にインスタントは侘びしいので、茹で野菜を刻んで入れたりして気分を出してみた。ご飯は1人分を炊くのは手間がかかるので、3食分を一度に炊いて、2食分を冷蔵庫で保存してつかった。一日以内に食べてしまうので冷凍はしていない。