武蔵野日和下駄

10歳から続く乱読人生、年季の入った活字中毒、頭の記録メディアがダウン寸前、記憶のダイエット装置

 新たな生活空間の構築(29)


《山荘にも冬の訪れ》


温暖化が進み平地の真夏が耐えがたくなってきたので
酷暑を回避する意図もあって求めた山間部の家屋だ、
冬の寒さは覚悟していたとは言え
やはり厳しい寒さにはつい身構えてしまう。
南斜面の日当たりのよい雑木林の中にあるので
冬の訪れが遅れていたようだが来るものが来た。
先週の朝、外に出てみたら見事な霜柱が朝日に輝いていた。


気圧配置が冬型になるとこの地方特有の<赤城下ろし>が吹き荒れ
屋外での薪ストーブが辛くなってきた。
煙突をさらに細工して屋内仕様に改造した次第。


設置場所は床が土間仕様の工作室。
明り取りの天窓に防寒対策の改造をほどこし
北側の採光と換気をかねた高窓に煙突を通すための自作のボードを設置した。
珪酸カルシウム製<めがね石>を窓枠にあわせたボードに嵌め込み
煙突を通して排煙を屋外に排出する仕掛けを作った。
寒さ対策なので隙間風を通さないように
気密性に気を使って製作したので意外と時間を要した。
(画像は工作室に設置した時計型薪ストーブ)


排煙効率を良くするための断熱煙突をつけてあるので
煙突を屋外に出しさえすれば横に伸びる部分が少々長くても
ストーブ自体の燃え方には影響ないと考えた。
設置を終えて燃焼実験をしてみたところ
燃やし始めには気を使うけれどいったん燃え出してしまえば
快調にゴーゴー唸りながら良く燃える。


火力が強いので上に鍋を置いて湯を沸かし
白髪葱と水菜と豚肉の薄切りでシャブシャブをやってみた。
室温が20度近くに上がり熱々の鍋をつついていると軽く汗ばむ。
仕上げに鮭をご飯に乗せてシャブシャブの味の出た湯をかけ
鮭おじやにしてサラサラとかき込んだ。
キャンプに来ているような野趣溢れる面白い食事になった。
燃やした後の熾き火を使ってコーヒーを淹れお仕舞いにした。


その後、薪ストーブを設置した工作室のレイアウトを変更した。
防火対策を考えて作業机や工具掛けを移動し、
輻射熱の届くあたりに断熱用のベニヤを取り付け、
地震がきても煙突が動かないように煙突を天井に固定した。
専門の業者に依頼したほうが見た目の良い仕上がりなるのは分かっているが
時間をかけてアイディアを搾り出して自分で工夫してみるのも愉しみ。
そして何よりも人件費がかからず
材料費だけて安価に出来上がるので大助かり(苦笑)。