武蔵野日和下駄

10歳から続く乱読人生、年季の入った活字中毒、頭の記録メディアがダウン寸前、記憶のダイエット装置

 ワンプレートなブレックファスト(6)


 食事を作るようになって真剣に考えたことが幾つかある。その中でもベスト3に入ると思われるのが、食材を如何にして手に入れるかと言うことである。基本的には、自分で栽培するか、飼育するか、採取したり狩猟したする自給の方法と、どこかで買ってくるかのどちらかしかない。

 一番良いのは自分で自給するやり方だけど、能力的にも効率的にも、現代ではほとんど不可能に近く、一部の野菜を有機無農薬で栽培しているだけである。9割以上をどこかで買ってくるしかないのが私たちの生活であろう。

 身近に安くて質の良い食材を仕入られるお店があるかどうか、これは健康で安全な食生活が組み立てられるかどうかの分岐点。食材を仕入れてくるにはジャンルごとに専門的な知識と見識が必要とされるので、本来なら、野菜は野菜専門店、鮮魚は鮮魚店、食肉は食肉店、専門性がフルに発揮できるほうがベストだが、地域によってはそうも言ってはいられない。何でも置いてあるスーパーは、あるべき食の流通ルートを壊してしまった。

 30年以上暮らしている我が家の近くでは、鮮魚店も八百屋も全国展開するスーパーに負けて、可成り前に撤退してしまった。地域住民に地域の食材専門店を守り育ててゆこうという基本的な消費者意識が希薄だったからだ。ああ、覆水盆に返らずである。今でも、歩いて行ける範囲に3つのスーパーがあるが、肉も魚も野菜も果物も、売れ筋のお決まりの商品しか置いてなくて、お値段は決して安くはない。

 それらの3つのスーパーがなくなったらもっと困るので、ある程度は買い物に行くが、恒例の買い物は車を走らせて週に2回ほど、少し遠いが野菜は野菜を得意とする専門店へ、魚は大型の鮮魚店仕入れにゆくことにしている。地域に詳しい友達に教えてもらったおかげで、我が家の食生活は、見違えるように豊かになった。あまり遠くまでは行けないが、暮らしている地域社会で、ベストな食材の仕入れ先を見つけ出すことは、最も真剣に取り組まなければならない最重要課題である。

 今朝の献立でも、近くのスーパーで買った物は一品もなかった。一部の野菜は畑で収穫したもの、ほかの野菜は野菜専門店、魚は大型鮮魚店で買ったきたものばかりである。

それでは、今朝の献立を紹介しよう、左の上から下へ、ブロックごとに紹介していこう。
・蕗の旨煮
・豆鰺の南蛮漬け(新タマネギのスライス)
チンゲンサイのおひたし
・茹でモヤシ
・菜の花のおひたし
・梅干し
・カボチャの温野菜
・たくあん漬け
・茹でスナック豌豆
・大豆と昆布の煮物

それに
・味噌汁(自家製の割り干しダイコン+里芋+油揚げ)
・白米ご飯7分盛り(上に生イクラの醤油漬け)
・画像に入っていないがコーヒー入りホット牛乳1カップ

この朝食のために今朝作ったのは味噌汁だけ、出汁を取るために、煮立てる前に自作の鰹節削りで削った鰹節を入れてあります。鰹節は、今は、濃厚な腹節を使っています。鰹節専門店からインターネットで取り寄せました。