武蔵野日和下駄

10歳から続く乱読人生、年季の入った活字中毒、頭の記録メディアがダウン寸前、記憶のダイエット装置

 所沢の桜の名所、東川沿いの夜桜

 昨日、午後になって時間が空いたので、お気に入りの桜の名所に出かけた。二級河川か三級河川か知らないが、所沢の市街地を流れる河川の両岸に、30年を越える樹齢の桜がずらりと並び、今が丁度満開の花見時。次第に日没にかかる時間帯だったので、薄暗くなってきて、照明に火がともり、次第の夜桜の風情に移り変わる情景を、たっぷり楽しませてもらった。

 車道からクルマが脇をすり抜けるのを我慢しながら見上げる桜だが、時折、小さな橋の上に立ち止まり、花のドームを見上げていると、かすかに甘い花の香りに包まれて、至福の時を堪能することができる。風が吹くと、早咲きの花びらが、吹雪のようにドームの空間を満たして流れ落ちる。貴重な一瞬と言うほかない。