武蔵野日和下駄

10歳から続く乱読人生、年季の入った活字中毒、頭の記録メディアがダウン寸前、記憶のダイエット装置

 冬晴れの武蔵野とロウバイ

 寒さがひときわ厳しくなるこの時期、季節風の影響で関東地方、武蔵野の辺りは冬晴れの日々が続く。列島中央部の山脈で、日本海の水分を雪にして落としてきた風は乾いていて、乾期とでも呼びたくなるほど湿度が低い。日差しのある間は、風がなければけっこう暖かいが、今日のように北風が強いと、日差しがあっても首が竦む。ニュースを見ると全国で強風が吹き荒れ、日本海側は大雪で、九州では記録的な降雪だったという、関東地方は他とは違っていたよう。 (見上げると頭上には凄いほど高い空が拡がっていた、武蔵野の冬空は鑑賞に値する)

 借りていた図書を返却するついでに、航空公園を少し歩いてきた。このところロウバイ園のロウバイが、黄色い花を開き甘い香りを漂わせている。花のない時期なので、健気に咲いている花々を見ると気持ちが和む。北国にいた頃はロウバイの名前すら聞かなかったが、関東では園芸種として庭に植わっているのを見かける。良い香りが拡がっているのに、昆虫の羽音がしないのが少し淋しい。