武蔵野日和下駄

10歳から続く乱読人生、年季の入った活字中毒、頭の記録メディアがダウン寸前、記憶のダイエット装置

 冬の日溜まり、自然の温室効果


 冬晴れの雲一つない青空に誘われて、近所に散策に出かけた。しばらく歩いても北風が冷たくてなかなか身体が温まってこない。日当たりの良い窪地で風をやり過ごそうと向きを変えたら、足下に雑草が小さな花を付けていることに気がついた。
 首を縮めるようにしてタンポポが花を開いていた。茎を全くのばさないで、葉のマフラーに巻かれるようにして花を覗かせていた。寒いのに頑張っているなという感じだったのでパチリ。その直ぐ側でホトケノザが愛らしいピンクの蕾を伸ばしていた。今は寒い盛りの時期なのに、風を遮る窪地の日溜まりなので、花を付けてみようという気になったのかしら。旺盛な生命力が、周りの葉っぱの元気さによく現れていた。
 真冬の武蔵野でも、早くも春に向けてなささやかな胎動が始まっている気がして、気分を立て直して自宅に戻ってきた。束の間、北風を気分的に遮ってくれたタンポポホトケノザに感謝して画像を紹介してみよう。