武蔵野日和下駄

10歳から続く乱読人生、年季の入った活字中毒、頭の記録メディアがダウン寸前、記憶のダイエット装置

少し元気に その六

今日は旧暦の大寒の翌日、今年の冬は比較的暖かいと思っていたけれど

久しぶりに赤城下ろしと言う名の北西の強風が吹き荒れて

赤城山の南麓に人影が少ない。冬の小鳥も姿を見せず

冬木立の雑木林を大きく揺さぶる風の音だけが鳴っている。

 

この辺りの地元野菜売り場やスーパーは駐車場が広く

その駐車場を北西の寒風が吹き抜けるので

日用品の買い出しで震え上がった。

乗り降りする時、風でドアがもって行かれそうになるので気を使う。

 

昔の農業の本を読んでいたらこの辺の農家は

冬場、赤城下ろしが吹くと表層の土が飛ばされ仕事ができず、

苦労させられたと言う話が載っていた。

今は丈夫そうな骨組みのビニールハウスが立ち並び

脇に軽トラックが止めてあるけれど人影は見られない。

 

私たち高齢者は赤城下ろしが吹く日には

家の中に閉じ籠り、南側の部屋で読書したり

ブルーレイに録画してあるシネマを再生したりして過ごす。

冬が来る前に床下は密閉したので、

寒風は木々を揺さぶりながら屋根の上を吹き抜けてゆく。

今日は、本当に寒い一日だった。