武蔵野日和下駄

10歳から続く乱読人生、年季の入った活字中毒、頭の記録メディアがダウン寸前、記憶のダイエット装置

 春の先触れ、咲き始めたアセビ

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今週に入って、航空公園のアセビ(馬酔木)並木の、気の早い何本かが白い愛らしい花を付け始めた。顔を近づけてもほとんど香りらしい香りを出していないが、早朝散歩をしていると、花のないこの時期、どうしても目に入ってしまう。
50mほどの歩道の脇の植え込みが、アセビで占められている。やや薄暗い日陰の歩道の両脇にまだ蕾のままのアセビがたくさん並んでいる。本当に気の早いのだけが花を付けた状態だが、寒さの底にあるこの時期、数少ない華やぎとして貴重である。もう1〜2週間ほどすると、花の数が一気に増えるのではないか。
弱々しかった日の出の日光光線が、少しずつ暖かくなり、南にずれていた日の出の位置も、少しずつ東の方に戻りだした。冬の終わりに向けて、季節が動き始めている様子が目に見え始めた。春遠からじ、ということか。


来しかたや馬酔木咲く野の日のひかり 
            秋櫻子