武蔵野日和下駄

10歳から続く乱読人生、年季の入った活字中毒、頭の記録メディアがダウン寸前、記憶のダイエット装置

 インドのレストランで爆弾テロ、出入国管理強化とインド旅行延期のこと


 昨日、インド西部の都市プネでまた爆弾テロがあり、多数の死傷者が発生したとのニュースが流れた。プネは、ムンバイの南東約200km、インドでは最近ハイテク産業の誘致に国をあげて取り組んでいるマハラシュトラ州で二番目に大きな都市。
 2008年11月にはムンバイで10カ所を同時に襲撃する同時テロが発生、170名を越える死者があった。昨年暮れの旅行でも襲撃をうけたタージマハルホテルは、破壊された建物を修復している最中だった。また、2006年には同じムンバイ近郊で鉄道同時多発テロが発生、190名以上の死者があったことも記憶から消えていない。対象を特定しない無差別テロというのが何とも怖い、被害者はすべて偶然の巻き添えというのがたまらない。
 このテロに注目したのは、今月に予定していた南インドへの旅行が、テロ関連と思われるインド政府の出入国管理強化のため、観光ビザでインドへ再入国は2ヶ月以内は禁止するという制限に引っかかりキャンセルに追い込まれたため。テロの犯人が、度重なる出入国を繰り返していたというのが理由らしい。
 最近のインドにおけるテロについては、パキスタンイスラム過激派の犯行らしいとのことが報道されている程度、使われている兵器や2008年や2006年のテロに見られるように、複数箇所での同時多発テロという周到な計画性などから、相当な組織的犯行と推測されるが、背景や目的は何なのだろう。パキスタンとの紛争の余波との見方もあるが、その貧富の格差たるや極限に達している感のあるインドのことなので根本的な解決までには相当な時間がかかることが予想される。
 今回のテロの現場となったプネのジャーマンベーカリーを画像検索してみたら、2枚の画像が見つかったので引用しておこう。地図上のポイントは、グーグルアースで直ぐに見つかるので興味のある方はそちらでどうぞ。この店内で無差別テロの爆弾が炸裂したというから何とも恐ろしい。
 念のため、この事件を報じたasahi.comのテキストも引用しておこう。

レストランで爆弾テロ、9人死亡 インド西部 (出典asahi.com2010年2月14日22時41分)
 【ニューデリー=武石英史郎】インド西部プネのレストランで13日夜、爆弾テロがあり、地元当局者によると9人が死亡し、60人が負傷した。このうち死者2人と負傷者12人は外国人だった。インドの大都市でのテロは、2008年11月に166人が死亡したムンバイの同時テロ以来、1年3カ月ぶり。
 現場は、欧米人に人気のヒンドゥー教道場や、ユダヤ教宗教施設が集まる一角にある「ジャーマン・ベーカリー」。多くの客で混雑する夕食時の店内で、従業員が持ち主不明の荷物を見つけ、開けようとした途端に爆発した。
 ムンバイのテロを首謀したとされるパキスタンイスラム過激派ラシュカレトイバの構成員で米国籍の男が昨年10月、米連邦捜査局に逮捕され、調べから、ムンバイのほかにプネの現場周辺を下見していた疑いが浮上。インド治安当局が警戒を強めていた。
 印パ両国はムンバイ・テロ以来途絶えていた包括対話の再開に向け、外務次官級協議を今月25日に開催することで合意したばかり。事件を受けて14日、野党のインド人民党が協議再開に反対を表明しており、関係改善の動きに水を差す可能性がある。

 2月の南インド行きはだめになったが、この3月にはやっぱり行く予定、南インドは何故かテロの対象にはなっていないようなので。