武蔵野日和下駄

10歳から続く乱読人生、年季の入った活字中毒、頭の記録メディアがダウン寸前、記憶のダイエット装置

 『サルヴァスタイル美術館』のご案内


 かなり前に、ネット上で絵画作品を閲覧できるサイトを探していて見つけ、5年以上も折に触れて訪問、ますます内容が充実してきているこのWeb美術館を、いつか紹介しようと思いながら、つい延び延びになっていた。今回、思い切って紹介してみたい。何よりも、内容が素晴らしいので、気付いたことを拾い上げてみる。
①管理人からの(ご挨拶)に「この美術館は、『ひっそりと隠れ家的な美術館を』とのコンセプトをもとに、各時代や様式を代表する絵画作品の展示や、絵画における主題や用語の解説などをおこなっております。」とある。<ひっそりと隠れ家的な>となっているが、どうしてどうして、西洋絵画史の時代を代表する傑作を非常に精度の高い画像に、明快な作品解説をつけて常設展示してあり、数ある日本語のWeb美術館のなかでも屈指のレベル。
②展示作品の選択に、当然管理人さんの好みが反映していると思うが、深くて幅広い趣味と教養をお持ちの方らしく、個人的な偏向がほとんど気にならない。細部をクローズアップする鑑賞方法がとても良い。本物の絵画鑑賞は、近づいたり遠ざかったり、覗き込んだり俯瞰したりして、いくつもの視点から表現に迫る行為だと思っているので、とても嬉しい見せ方だと思う。細部の鑑賞に関連作品をリンクしてあるところも素晴らしい。CPの利点を利用した面白い鑑賞方法だ。
③ゴシック美術から20世紀美術までを、様式別に整理して、美術史的な解説のバランスが良くて非常にしかりしている。ほぼ毎日のように作品と解説をアップされているので、生きて成長している美術館のようで何とも頼もしい。解説文から伝わってくる個人的な感想がほほえましく好感が持てて楽しい。作品との距離の取り方が実にうまい。サイト共に管理人さんも成長なさっていると見える(失礼)。しばらくぶりに訪問すると、ぐんとコンテンツが増えているのにいつも驚かされる。美術好きなら繰り返しリピータとして再訪する値打ちのあるサイトです。
興味のある方は、以下のURLクリックしてみてください。
http://www.salvastyle.com/index.html