武蔵野日和下駄

10歳から続く乱読人生、年季の入った活字中毒、頭の記録メディアがダウン寸前、記憶のダイエット装置

 ワンプレートなブレックファスト(4)


 保存性が良くて減塩しやすくて、素材自体の味を生かす良い調理法はないか、いろいろ試してみた結果、今のところ他の食材と混ぜ合わせないで(食材ごとに最適温度が違うため)、素材1種類だけに適温調理を施すのが一番良いのではないかと考えている。

 適温調理というのは、保温調理鍋の一種<はかせなべ>を考案された小林寛さんが提唱されていた調理法、食材にはその食材固有の食感や香り、旨味、栄養価など生かす最適の調理温度があるという考え方。素材ごとの調理温度と時間を最適化するというのは、さすが応用物理学の先生をなさっていた方の発想、合理的で無理がないので、出来るだけ小林博士のデータを参考にして調理するようにしている。

 従って、うちの台所の重要アイテムは、調理用温度計とタイマー、キッチンスケール、計量カップに計量スプーン、これらを駆使してまるで化学実験をやっているような感じと言えばいいか、そう言えば調理のプロセスの何かと理科に似ているような気がしませんか。意外なことに沸騰した100℃の熱湯って、調理用の温度としては使いこのすのが難しい温度なんですよね。少し水を差して80℃にするとぐんと使いやすい温度になります。

 そんなこんだで、食べやすいサイズに切りそろえて、適度に火を通して保存しておいた品々をワンプレートに盛りつければ、朝食の準備はできあがり。

それでは、今朝の献立を紹介しよう、左の上から下へ、ブロックごとに紹介していこう。
ブロッコリー(温野菜)胡麻ドレッシング
・菜の花のおひたし
・白菜の茎の白キムチ
・ピーマン(温野菜)胡麻ドレッシング
・白菜キムチ
チンゲンサイのおひたし
・生ワカメのポン酢
・蕪の甘酢漬け
クワイの旨煮
・たくわん
・カラシ菜のピリ辛漬け
・真鱈の子の煮物

それに
・味噌汁(自家製の割り干しダイコン+里芋)
・白米ご飯7分盛り(上に自家製生イクラの醤油漬け)
・コーヒー入りホット牛乳1カップ

今朝の献立は、味噌汁以外はすべて作り置き、温かいご飯と熱々の味噌汁があれば、他は全部作り置きでも寒い感じはありません。口の中で適度に混ざり合って、ここでも適温となります。