武蔵野日和下駄

10歳から続く乱読人生、年季の入った活字中毒、頭の記録メディアがダウン寸前、記憶のダイエット装置

 「SMペディア」という超個性的なSMデータベースのご紹介


先日亡くなったSM小説界の大御所、団鬼六について調べていて、面白いウェブサイトを見つけたので紹介したい。名付けて「SMpedia/SMペディア/SM大百科事典」、今後コンテンツがさらに充実することを期待したい。
http://smpedia.com/index.php?title=SMpedia
分類されているカテゴリーが、緊縛師/文筆家/写真家/絵師/仕掛人/雑誌/出版社/昭和SM文化/SM源泉文化/SM周辺文化などどなっていて、なんだか本格的、サブカルチャの最北端に位置すると思われる分野にも、こういう本格的なデータベースが造られているということに、嬉しくなってしまった。SMを文化としてとらえているこのサイトの視点は貴重である。
サイトの紹介記事を以下に引用してみよう。

 SMペディアは、わが国が誇る戦後SM文化の誕生と進化の課程を歴史として正確に後世へと伝え、同時にこれからのSM文化のさらなる発展の一助となるために設立された、非営利のWikipedia型データベースです。
 SM文化に直接関わる人物・事項のみならず、間接的にも影響を与えたエロ文化を広く取り扱っております。SMと関連が薄そうなページもありますが、何らかの形でSM文化の形成に影響を与えたと判断した物ですので、ご了承ください。
 Wikipedia型のデータベースので、常に現在進行形で作業が行われております。情報が不十分なページが多くありますが、逐次情報を追加していきますので、ご了解ください。
 SMペディア2009年11月3日に設立され、現在まで 1,286 本の記事が登録されており、総閲覧回数は 2,568,073 回を数えています。(SMペディアのロゴは喜多玲子の作品を、また左の風呂場の絵は畔亭数久の作品を使わせていただいております。)
 SMpediaはご自由に書き込みができます。書き込み方はWikipediaと同じですので、そちらをご覧ください。自己宣伝はおやめください。また、書き込まれた記事は、アドミニストレーターグループによる大幅な加筆・修正が行われますので、ご了承ください。

万人に開かれたSM趣味というのも、何だか奇妙な感じがしてしまうけれど、少数のマニアだけが情報を秘かに集積しているよりも、好奇心が旺盛なばかりにSMの世界にも関心を持つ私のような者にも、分け隔てなく開かれているということはとても有り難い。
ただ「SM文化のさらなる発展」などと、あまりに高らかに宣言されると、いささか照れくさくなって身体を縮めてしまいたくなる。ネットの世界では、こういった遊びが誰に気兼ねすることもなく出来ると言うことは素晴らしいことである。管理人さんにエールを送りたい。